GitHubに新しいコード検索機能が登場:スケーラブルで高速、正確な検索
GitHubはコード検索機能のテクノロジープレビュー版を発表した。GitHubが一から構築したコード専用の検索エンジンをベースにしている。
GitHubは2021年12月8日(米国時間)、コード検索機能のテクノロジープレビュー版を発表した。このコード検索機能は、GitHubが一から構築したコード専用の検索エンジンをベースにしており、既存の検索機能を大幅に改善した。
テクノロジープレビューを利用するには、ウェイティングリストに登録し、GitHubから承認の連絡を待つ。その後、https://cs.github.comからログインすればよい。コード検索の新しいユーザーインタフェースが用意されている。良好なフィードバックが得られ、広範な導入の準備が整った段階で、コード検索機能をgithub.comのメインインタフェースに統合する計画だ。
新しいコード検索機能の検索インデックスは現在、最もポピュラーな500万以上のパブリックリポジトリをカバーしている。テクノロジープレビューユーザーは、併せて自分がアクセスできるプライベートリポジトリも検索できる。
プログラミング言語別では、C#、Python、Go、Java、JavaScript、TypeScript、PHP、Protocol Buffers、Ruby、Rustのシンボルを検索キーワードとして利用できる。
GitHubによればコード検索機能のポイントは次の通りだ。
・関連性が高い検索結果を得られる
スマートランキングと、コードに最適化されたインデックスにより、ユーザーにとって関連性の高い検索結果が上位に表示される。このため、探しているものを簡単に発見できる。
・一致パターンを選択できる
完全一致検索が可能で、部分一致や特殊文字もサポートされている。区切り文字「/」で囲んだ正規表現も使用できる。
・検索範囲を絞り込める
「org:」や「repo:」といった修飾子を使って検索範囲を設定できる。検索ボックスには自動補完候補が表示される。
・フィルターを利用可能
「language:」「path:」「extension:」、ブール演算子(OR、NOT)などのフィルターを使って、検索結果の絞り込みが可能。
・目的の位置に素早く移動できる
ディレクトリツリービューやアクティブスコープのシンボル情報、定義へのジャンプ、選択から検索などの追加機能により、目的の場所に素早く到達できる。
どのページでも「?」キーを押すと、利用可能なショートカットキーを表示できる。新しいコード検索機能のFAQや、検索構文のドキュメントも用意されている。
GitHubは2021年に、開発者の生産性向上に向けた広範な取り組みの一環として、AIペアプログラミングサービス「GitHub Copilot」のテクニカルプレビューをリリースし、GitHubから離れることなく「Visual Studio Code」を利用できる「GitHub Codespaces」を正式リリースした。
今回のコード検索機能もこの取り組みによる統合ソリューションの一部として投入されると、同社は述べている。
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