フリーランスエンジニアがポストコロナを生き抜くために有用な「5つのコンピテンシー」:武器は多い方がいいよね(1/2 ページ)
テクニカルスキルだけで戦うのは、全裸で機関銃をぶっ放しているようなもの。ポストコロナに必要なコンピテンシーを装備して、ご安全にまいりましょう。
ITフリーランス特化型のエージェントとして20年以上サービス展開をしている「ギークス」で取締役を務めております、成末(なりすえ)と申します。
ギークスは「働き方の新しい当たり前をつくる」を事業ビジョンに掲げ、フリーランスという働き方の啓蒙(けいもう)促進に努め、世の中のフリーランスの変遷をニュートラルに見てきました。
本記事は、ポストコロナでフリーランスエンジニアが生き抜くために、身に付けると役に立つ「武器」を紹介します。
フリーランスエンジニアもテレワークで働く時代
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行によって、私たちの生活は大きく様変わりし、今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなりました。
フリーランスエンジニアの働き方も同様です。
今まではほとんどが客先常駐でしたが、テレワーク中心に変わりました。出勤やオフィスの概念が変わったことで、働き方のパラダイムシフトがもたらされたのです。
第6波が猛威を振るっている現状、私たちが関わっているフリーランスエンジニアの8割以上は、テレワークが続いています。
テレワークであっても仕事を遂行できるという経験は、企業/フリーランスエンジニア双方に根付き、今後はテレワークとオフィスワークのどちらかを選択するのではなく、案件の特性やお互いの開発環境などによって組み合わせるハイブリッドワークが進むことになるでしょう。
いつでも、どこでも、誰とでも働ける時代となり、どのような働き方が生産的なのか、自らが選択できる社会となりました。では、そのメリットを享受し、自身にとっても参画する企業や案件にとっても幸せな結果を導くためには、どのような能力が有効なのでしょうか。
顔が見えない働き方には、安心と安定が求められる
ITエンジニアの最も重要な武器は「テクニカルスキル」だという意見はあるでしょう。もちろん、それはその通りです。
しかし働き方が変わった今、テクニカルスキルだけでは心もとありません。時代にあった新たな武器を装備することで、より働きやすくなるのです。
具体的な装備の説明をする前に、前提となる事実をお伝えしましょう。
それは、働き方のパラダイムシフト以降、企業がフリーランスエンジニアに「パフォーマンスの安定性」を求めるようになったということです。パフォーマンスが見えないことによる企業の不安感や疑心暗鬼を払拭(ふっしょく)することは、フリーランスエンジニアにとって重要な事案となりました。
企業は、決してフリーランスエンジニアを信用していないわけではありません。でも、今までは隣にいたエンジニアがいない、顔を合わせながらの会話をベースとしたコミュニケーションがテキストやチャットに変わる、すぐに解決したい課題に対してタイムラグが発生するなど、さまざまな事象が発生して不安感がよぎったのでしょう。
これは、フリーランスエンジニア当人にとっても同じではないでしょうか。プロジェクトの管理者に対して、また、同じ案件で働くITエンジニアに対して、不安に思うことはなかったでしょうか。
テレワークを伴った働き方において大切なのは、「安心感」であり「安定感」です。あなたが高いスキルを有していても、相手に不安感や不信感を抱かれてしまえば、高い評価を勝ち取れません。
では、どのようなスキルや行動があれば、企業や仲間に安心してもらえるのでしょうか。
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