年末に「新しい案件を探し始めるフリーランス」が増えるのはなぜか ギークス:2022年7〜9月の四半期累計での案件倍率は10.46倍
ギークスは、「ITフリーランス案件倍率レポート」を発表した。それによると2022年7〜9月の四半期累計での案件倍率は10.46倍となっており、同社は「IT人材確保の難易度が年々上がっており、フリーランスの活用を選択肢に入れる企業が増えている」と分析している。
ギークスは2022年11月10日、「ITフリーランス案件倍率レポート」を発表した。それによると、2022年7〜9月の四半期累計での案件倍率(“案件を探すフリーランスの人数”に対する案件数の割合)は10.46倍だった。
案件数も増加傾向が続いており、2021年と比較すると、2022年7月は124%、8月は127%、9月は173%となっている。IT人材確保の難易度は年々上がっており、ギークスによるとフリーランスの活用を選択肢に入れる企業が増えているという。
「地方でも、居住地にかかわらず、優秀なフリーランスを首都圏と同水準の報酬や待遇で活用する『クロスマッチング』の動きが活発化している」(ギークス)
ゲーム業界、IT開発系企業からの引き合いが増えている
案件の内訳を見ると、インターネットサービス業界やゲーム業界、IT開発系企業からの引き合いが増えている。スキルに関しては「JavaScript」や「PHP」など、Web開発に必要な言語スキルを持つフリーランスへのニーズが高いという。ギークスは「特定のスキルや専門性を持ちつつ、案件の要件定義や進捗(しんちょく)管理、メンバーとのコミュニケーションなどのマネジメントスキルを備えたIT人材を企業側が求める傾向が強まっている」と分析している。
ギークスによると、年末に向かうにつれて案件数は増える傾向にあり、2022年はインターネットサービス業界やゲーム業界、IT開発系企業からの案件が10月以降、堅調に増える見込みだ。
案件を探すフリーランスの人数も年末に向けて増加するという。その理由としては、参画中のプロジェクトが年末で落ち着き、次の案件を探す動きが増えるからだ。ギークスによると特にJavaScriptやPHP、「Ruby」「Python」のスキルを持つITフリーランスへの需要が高いという。
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