約9割のマネジャーがテレワーク中の“サボり”を黙認する理由 「厳しくチェックできるが、やらない」:ライボが「2023年 リモートマネジメント実態調査」の結果を発表
ライボは、「2023年 リモートマネジメント実態調査」の結果を発表した。テレワークを「実施している」と回答した人の割合は62.1%。テレワークに対して「満足している」と回答した人の割合は84.5%に上った。
ライボは2023年1月30日、「2023年 リモートマネジメント実態調査」の結果を発表した。同社の調査機関「Job総研」が現在のテレワークの頻度やマネジメントの課題と内容、テレワーク中のサボり経験などについて20〜50歳代の社会人を対象に実施し、874人から有効回答を得た。
テレワーク頻度は増加傾向
まず、現在テレワークを「実施している」と回答した人の割合は62.1%。これらの人のうち、テレワークの頻度が「増加した」と回答した人の割合は61.3%、「減少した」は24.9%だった。現在のテレワーク頻度について聞くと「フルリモート」が23.4%、「週に4日以上」が16.4%、「週に3〜4日」が18.6%、「週に1〜2日」が23.6%、「月に数回」が12.0%、「半年〜1年に数回」が6.0%となっており、週3日以上テレワークをしている人は58.4%を占めた。
出社とテレワークのどちらが働きやすいかについては63.0%がテレワークと回答し、テレワークに対して「満足している」と回答した人の割合は84.5%に上った。
マネジメントする方もされる方も「コミュニケーション」に悩む
テレワークでの課題については、「上司や同僚とのコミュニケーション不足」を挙げた人の割合が45.0%(複数回答、以下同)で最も多く、次いで「雑談ができず相手の心理が分からない」が36.2%、「オンとオフの切り替え」が32.8%と続いた。
テレワークでの上司の印象については、多い方から順に「コミュニケーション不足を感じる」(38.0%、複数回答、以下同)、「特に問題を感じていない」(34.7%)、「適切なタイミングでフィードバックがもらえない」(24.5%)が挙がった。
マネジメントポジションに就いている人を対象に、テレワークでのリモートマネジメントについて課題の有無を聞くと、「ある」が68.0%だった。具体的な課題について聞くと「メンバーの業務進捗(しんちょく)の把握」(48.1%、複数回答、以下同)、「メンバーの理解度や成長度が分かりにくい」(39.8%)、「忙しくてマネジメントの時間が取れない」(12.1%)が上位に挙がった。
サボりを注意することのデメリット
テレワーク中での“サボり”の経験について聞くと「ある」(すごくある、ある、ややある)と回答した割合は65.4%だった。マネジメントポジションの人に「サボりに対し、何かしたらアクションを起こしたかどうか」を聞くと、86.7%が「サボりを黙認している」(特に対応なし、ほぼ黙認している、ある程度黙認している)と回答した。
この結果についてライボは「マネジメント側はテレワークにおける“サボり”をある程度想定した上で黙認していることが分かった。監視レベルで細かく業務把握すれば、コストや関係性などで悪い影響が出ることを理解しているからだ。とはいえ、業務の進捗を把握しにくい状況には変わりなく、マネジメント側はテレワークでの管理にやりづらさを感じているようだ」と述べている。
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