サポート終了、知らずに使い続けると危ないMicrosoft製品主要リスト(2022年/2023年版):Tech TIPS
Microsoftが提供する製品やサービスには、サポート期間が設定されており、サポート期間中は更新プログラムなどの提供が行われる。しかし、サポート期間が終了すると、セキュリティ更新プログラムの提供が止まり、使い続けることが危険な状態となる。サポート期間は製品ごとに設定されており、若干分かりにくい。そこで、2022年にサポートが終了した主な製品、2023年にサポートが終了する主な製品を一覧表にした。
対象:Microsoft製品
Microsoftの主な製品の2023年サポート終了予定をまとめてみた
Microsoftが提供する製品やサービスには、それぞれサポート期間が設定されている。製品ごとに異なり、機能更新プログラムの適用状況によっても変わってくるため、非常に複雑だ。サポート終了を知らないまま使い続けると、更新プログラムが適用されず、危険な状態となる。そこで、2022年にサポートが終了した製品、2023年に終了予定の製品をまとめてみた。自分が利用している製品が該当していないかどうか確認するとよい。
Microsoftが提供する製品やサービスには、それぞれサポート期間が設定されており、その間に不具合や脆弱(ぜいじゃく)性などが見つかると、修正するための更新プログラムが提供される。
Windows 8.1までのWindows OSやパッケージ版Office製品などの場合、製品発売から仕様変更や新機能のリクエストに対応する「メインストリームサポート」が最低でも5年間提供され、これが終了するとセキュリティ更新プログラムのみの提供となる「延長サポート」が最低でも5年間提供されるというものであった。
ところがWindows 10やWindows 11では、メインストリームサポート/延長サポートという切り分けがなくなり、機能更新プログラムを適用し、バージョンアップを行えば、サポートが継続されるようになった。一方、機能更新プログラムを適用しない状態では、18カ月または30カ月(機能更新プログラムの種類やエディションによって異なる)でサポート自体が終了するというものに変更になった(一部の長期サポート版を除く)。
サブスクリプション版のOffice 365(現、Microsoft 365)の場合は、契約を継続している限り、新しいバージョンへのアップグレードが行われ、サポートが継続される。
パッケージ版のOffice製品の場合、Office 2013/2016/2019までは従来と同様、5年のメインストリームサポート、5年の延長サポートの合計10年間のサポートが提供されていた。ところがOffice 2021より、メインストリームサポートのみの提供となり、サポート期間が5年に短縮されてしまった(延長サポートの5年間は提供されない)。
このように、サポート期間は製品によって異なるうえ、また契約形態やバージョンによって変更されることもあるので注意が必要だ。製品数が多いこともあり、自分の使っている製品がサポート期間中なのか、はたまた既にサポートが終了してしまっているのかが分かりにくくなっている。
Microsoftのサポートが終了すると、デバイスやアプリケーションのサポートも終了してしまうことが多い。また、場合によってはWindows OSのサポート終了が近づくと、その上で動作するアプリケーションに制限が生じることもあるので要注意だ。例えばWindows Server 2012 R2の場合、執筆時点ではまだサポート中にもかかわらず、Google Chromeでオンラインアップデートができなくなっている(オフラインインストーラーによる更新は可能)。
そこで、2022年にサポートが終了した主な製品と、2023年にサポートが終了する主な製品についてまとめてみた。
2022年にサポートが終了した主な製品
2022年にサポートが終了した製品は下表の通りだ。重要なのは、2022年6月15日にInternet Explorer(IE) 11のサポートが終了していることだ。既にWindows 11ではIEがWebブラウザとしてはインストールされていない(IEのサポート終了についての詳細は、Tech TIPS「いよいよ完全終了へ。Internet Explorer(IE)サポート終了スケジュール」参照のこと)。
IEでなければ開けないWebページは、Microsoft Edge上のIEモードを利用すればよい(IEモードについては、Tech TIPS「Edgeの『IEモード』を、サポートが終了するIE代わりに使う方法」参照のこと)。
Windows 10も、2022年5月10日にはHomeとProのOctober 2020 Update(バージョン20H2)が、2022年12月13日には全バージョンのMay 2021 Update(バージョン21H2)がサポート終了となっていることに注意してほしい。サポートを継続するには、Windows 10のままNovember 2021 Update(バージョン21H2)または2022 Update(バージョン22H2)にアップデートするか、Windows 11にアップグレードする必要がある。
製品名 | サポート終了日 |
---|---|
.NET Framework 4.5.2 | 2022年4月26日 |
.NET Framework 4.6/4.6.1 | 2022年4月26日 |
PowerShell 7.1 | 2022年5月8日 |
.NET 5.0 | 2022年5月10日 |
Windows 10 Home October 2020 Update(バージョン20H2) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Pro October 2020 Update(バージョン20H2) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Pro Education October 2020 Update(バージョン20H2) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Pro for Workstations October 2020 Update(バージョン20H2) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Enterprise November 2019 Update(バージョン1909) | 2022年5月10日 |
Windows 10 Education November 2019 Update(バージョン1909) | 2022年5月10日 |
Internet Explorer 11 | 2022年6月14日 |
Microsoft SQL Server 2012 | 2022年7月12日 |
Microsoft System Center 2012 | 2022年7月12日 |
Windows Server Datacenter バージョン20H2 | 2022年8月11日 |
Windows Server Standard バージョン20H2 | 2022年8月11日 |
.NET Core 3.1 | 2022年12月3日 |
PowerShell 7.0 | 2022年12月3日 |
Windows 10 Home May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Pro May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Pro Education May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Pro for Workstations May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Enterprise May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
Windows 10 Education May 2021 Update(バージョン21H1) | 2022年12月13日 |
2022年にサポートが終了した主な製品 |
製品名 | 延長サポート移行日 |
---|---|
Visual Studio Team Foundation Server 2017 | 2022年1月11日 |
Windows Server 2016 | 2022年1月11日 |
Windows Storage Server 2016 | 2022年1月11日 |
Visual Studio 2017 | 2022年4月12日 |
SQL Server 2017 | 2022年10月11日 |
2022年に延長サポートへ移行した主な製品 |
2023年にサポートが終了する主な製品
2023年にサポート終了となる主な製品の一覧を下表にまとめている。Windows 7やWindows Server 2008/2008 R2の「Extended Security Update Year 3」は、有償で提供されてきたセキュリティのみの延長サポートである。これが提供期間の3年間が過ぎ、サポート終了となっている。
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