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「あのフォルダはどこ?」と迷わずに「shell:〜」で特殊フォルダの場所(パス)を特定するには【Windows 10/11】Tech TIPS

[ダウンロード][デスクトップ]といった「特殊フォルダ」の場所はデフォルトから変わっていることがある。また[スタートメニュー][スタートアップ]などのパスは長くて覚えにくい。こうした特殊フォルダを「shell:〜」という表記で素早く開く方法とその注意点を説明する。

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連載目次

Windowsの「特殊フォルダ」をもっと簡単に開きたい!

対象:Windows 10/Windows 11


[スタートアップ]などの「特殊フォルダ」をもっと簡単に開きたい

 Windows OSには、あらかじめ用途が決まっていて、最初から作成済みの「特殊フォルダ」と呼ばれるフォルダが存在する。これには[デスクトップ][ダウンロード][ドキュメント]といった代表的なフォルダの他、[スタートアップ][スタートメニュー]なども挙げられる。

 こうした特殊フォルダ内のファイルやショートカットを整理整頓しておくと、Windows OSの使い勝手が向上する。

 しかし、例えば[デスクトップ][ダウンロード]といった特殊フォルダは、デフォルトの場所(パス)から別の場所に移動できる。その場合、実際にどこにあるのか特定できず、そのパスの特定に手間取ることがある。

 パスが変わらない特殊フォルダでも、全てを覚えていられるわけでもない。また、それらのショートカットが都合よく最初から用意されているとは限らないので、やはりパスを特定するのに手間取りがちだ。

 そこで活用したいのが「shell:<特殊フォルダ略称>」という表記だ。これをエクスプローラーなどで指定すると、簡単に特殊フォルダをエクスプローラーで開くことが可能だ。本Tech TIPSでは、Windows 10/Windows 11を対象として、「shell:<特殊フォルダ略称>」で特殊フォルダを開くための方法と注意点を説明する。

[スタートアップ]などのフォルダをもっと簡単に開きたい

 Windows OSで「スタート」メニューや「スタートアップ」などの特殊フォルダを開くには、「shell:<特殊フォルダ略称>」という表記を用いるのが手っ取り早い。

●エクスプローラーや[ファイル名を指定して実行]の場合

 例えばエクスプローラーのアドレスバーに「shell:startup」と入力して[Enter]キーを押すと、現在サインイン中のユーザーの[スタートアップ]フォルダ(サインイン時に自動実行されるアプリのショートカットを保存しておくフォルダ)がエクスプローラーで表示される。このとき、「shell:」と「startup」の間にスペースは入れないこと。

エクスプローラーで「shell:startup」と指定して[スタートアップ]フォルダを開く(1/2)
エクスプローラーで「shell:startup」と指定して[スタートアップ]フォルダを開く(1/2)
エクスプローラーで「shell:startup」と指定して[スタートアップ]フォルダを開く(2/2)
エクスプローラーで「shell:startup」と指定して[スタートアップ]フォルダを開く(2/2)

 「startup」を別の文字列にすると、その他の特殊フォルダも開ける(詳細は後述)。

 また、[Windows]+[R]キーで呼び出せる[ファイル名を指定して実行]ダイアログでも、同様に「shell:<特殊フォルダ略称>」と入力して実行することで、特殊フォルダをエクスプローラーで開ける。

●コマンドプロンプトやPowerShellのコンソールの場合

 コマンドプロンプトやPowerShellのコンソールの場合は、「explorer shell:<特殊フォルダ略称>」と入力して実行すると、特殊フォルダをエクスプローラーで開ける。

コマンドプロンプトで「explorer shell:startup」と指定して[スタートアップ]フォルダを開く
コマンドプロンプトで「explorer shell:startup」と指定して[スタートアップ]フォルダを開く

 「shell:<特殊フォルダ略称>」だけだとエラーになるので注意が必要だ。

 「explorer」の代わりに「start」コマンドを使い、「start shell:<特殊フォルダ略称>」と実行しても特殊フォルダを開けることは開ける。ただ、<特殊フォルダ略称>に半角スペースが含まれる場合、ダブルクオート(二重引用符)でくくる必要がある他、コマンドプロンプトだと「"shell:〜"」の前に「"" 」を挿入する必要もある。このようにややこしいので、「explorer」を指定することをお勧めする。

コマンドプロンプトで「shell:」表記を指定する際の注意点
コマンドプロンプトで「shell:」表記を指定する際の注意点

 特殊フォルダを開いた後は、ファイル/フォルダを追加/上書き/削除したり、ショートカットを登録したりすればよい。また、指定の特殊フォルダが開いた後にアドレスバーへ再びフォーカスを移すとそのパスが展開されるので、場所(パス)も特定できる。

[スタート]メニュー関連の特殊フォルダを「shell:〜」で開くには

 [スタートアップ]フォルダ以外にも、「shell:<特殊フォルダ略称>」で開けるフォルダはある。まずは[スタート]メニュー関連の特殊フォルダについて、下表に記す。<特殊フォルダ略称>は全て小文字で指定してもよい。

「shell:」表記 フォルダ
shell:Start Menu 現在のユーザーの[スタートメニュー]フォルダ
shell:Common Start Menu 全ユーザー共通の[スタートメニュー]フォルダ
shell:Programs 現在のユーザーの[スタートメニュー\プログラム]フォルダ
shell:Common Programs 全ユーザー共通の[スタートメニュー\プログラム]フォルダ
shell:Startup 現在のユーザーの[スタートメニュー\プログラム\スタートアップ]フォルダ
shell:Common Startup 全ユーザー共通の[スタートメニュー\プログラム\スタートアップ]フォルダ
shell:Administrative Tools 現在のユーザーの[スタートメニュー\プログラム]にある[Windowsツール]/[Windows管理ツール]フォルダ
shell:Common Administrative Tools 全ユーザー共通の[スタートメニュー\プログラム]にある[Windowsツール]/[Windows管理ツール]フォルダ
[スタート]メニュー関連の特殊フォルダを開くための「shell:」表記

 <特殊フォルダ略称>が「Common」から始まるのは、全ユーザー共通の特殊フォルダである。例えば「shell:Common Programs」と指定すると、全ユーザーの[スタート]メニューに表示されるアプリのショートカット一覧が表示される。一方、「shell:Programs」だと、現在サインイン中のユーザーだけに登録されているアプリのショートカットが表示されるので注意してほしい。

ユーザープロファイル内の特殊フォルダを「shell:〜」で開くには

 ユーザーのファイルや設定情報が保存されているユーザープロファイルには、[デスクトップ][ダウンロード][ピクチャ]といった多数の特殊フォルダが含まれる。これらの「shell:」表記は下表の通りだ。

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