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日本の社会保障は神Go AbekawaのGo Global!〜Hsu Myat Thida(後)(2/3 ページ)

グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回もエアリテックのシステムエンジニアであるHsu Myat Thida(ス・ミャッ・ティダ)さんにお話を伺う。将来の夢は起業、だが「IT企業にはしない」という。それはなぜか。

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将来は自営業!

阿部川 将来やってみたいことはありますか。やはりIT関連でしょうか。

スさん 必ずしもIT企業じゃなくていいと思っています。自営業がいいですね。ミャンマーに戻ったのは仕事としてですが、「ミャンマーで自営業をやりたい」という気持ちもあったからなんです。

 自営業といっても、自分がいないと回らないという感じではなく、自分のために事業が回る、という風にしたいですね。具体的なことはまだ考え中ですけれども。

 支社設立のためにミャンマーに戻って活動していて勉強になったことがあります。技術議会や経営など、支社を作るためには何を考えないといけないかとか、何がリスクかとか。どのビジネスでも基本的な考え方は一緒じゃないですか。それも勉強になったので、それを活用してチャレンジしてみたいですね。

阿部川 起業をしたいんですね。分野はまだ分からないけれども、必ずしもITとは限らない。

スさん そうですね、たぶんIT企業にはしないと思います。今私はエアリテックで仕事をしているので、自営業をするなら別の仕事をしたいと思っています。エアリテックには長く勤めたいですし、いざ自営業を始めたときにエアリテックと競合にはなりたくないですから(笑)。

 後は、ミャンマーではIT企業を興すのは難しいと思います。私の経験からいえば、ミャンマーでは、大きな会社とコネクションがないと、なかなかプロジェクトはもらえないんです。そういった環境で、しかもIT企業となると、メンバーがダメになるかもしれない。

阿部川 なるほど。IT企業ではないかもしれませんが、ITを知っていることは会社経営のおいて有利でしょうし、今努力なさってることは、無駄にはならないと思いますよ。

思ってるより世界は広い

阿部川 日本のエンジニアに向けてメッセージをいただけますでしょうか。

スさん ミャンマーでも日本でも、学校を卒業したばかりの人に私がいつも言っているのは「夢を限定しないでください」ということです。自分に何ができるかは、誰にも決められません。できるかどうか分からなくても頑張ってみることが大切です。

 日本の新卒の人と仕事していたことがあるのですが、彼らは海外にあまり行きたがりません。それは日本がいいからです。ミャンマーは、国の情勢がよくないので海外に行きたがる人が多いのですが、日本は生活が安定しているので、若者も「海外に行かなくてもいいんじゃないかな、チャレンジする必要がないじゃないかな」という考え方になっていると思います。

 でも海外に出てみると、自分が思っているより世界は大きいし、知らないことばかりだということが分かります。日本はすでに良い国ですが、若者たちがもっと海外に行ったら、もっと良くなると思います。


編集中村
編集 中村

 最近は、インターネットを経由すればいくらでも情報が手に入るので、自分は何もしていないけれど何だか分かったような気がするということが多いような気がします。自分の子どもも、ゲーム実況動画を見て、まるでそのゲームの全てを知っているかのように話をすることがあります。知識を得ることは良いことですし、想像してあれこれ考えることも悪いわけではないですが、実践することで初めて分かることもあると思います。問題はどうすればそこに誘導できるかですよね。悩ましいです。


編集鈴木 ミャンマーでは結構女性エンジニアが多いというお話を伺ったことがあるんですけれども、スさんのように女性でエンジニアをしているとどんな点が楽しい、面白いと感じますか。

スさん 少なくとも、技術では男性と同じことができるんです。人と人なので、そこに違いはないですよね。

 例えばそうですね、女性は男性より話すことが比較的うまいので、女性エンジニアがいる職場は楽しい職場になると思います。もし今楽しくなかったとしても、楽しい現場に変えられると思うんです。「この職場を楽しくするために自分が必要なんだ」と考えてみてはどうでしょうか。

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