私には「日本の文化」がインストールされている:Go AbekawaのGo Global!〜テッテさんFromミャンマー(後)(1/2 ページ)
グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回もMicoworksでマネジメントをしながらブリッジエンジニアとしても活躍するHtet Htet Lwin Thein(テッテ・ルウィン・ティン)さんにお話を伺う。「私がなりたいものは、私が選ぶ」。大学時代に身に付けたマインドセットの下、今日も彼女はチャレンジを続ける。
国境を越えて活躍するエンジニアにお話を伺う「Go Global!」シリーズ。前回に引き続き、今回もMicoworksでマネジャーとブリッジエンジニアを担う、Htet Htet Lwin Thein(テッテ・ルウィン・ティン)さんにお話を伺った。日本での仕事は分からないことだらけで、苦難の連続だったという。テッテさんはどのように乗り越えたのか。
聞き手は、アップルやディズニーなどの外資系企業でマーケティングを担当し、グローバルでのビジネス展開に深い知見を持つ阿部川“Go”久広。
スタートアップだから一人でやることが多い
阿部川 “Go”久広(以降、阿部川) Micoworksを選んだ理由は何でしょうか。
Htet Htet Lwin Thein(テッテ・ルウィン・ティン 以下、テッテさん) 大学生のときにインターンをしたことがあってコネクションがあったんです。レジュメを送るとすぐにブリッジエンジニアのポジションを紹介してくれました。
阿部川 それはラッキーでしたね。現在はMicoworksのマニラ支社にいらっしゃいますが、どんなお仕事をされているのですか。
テッテさん マニラオフィスでは2つの役割を担っています。プロジェクト全体のマネジメントと、ブリッジエンジニアとしてソフトウェア開発をしています。2つのプロジェクトで、1つはマネジメントを、もう1つはブリッジエンジニアとして関わっています。
阿部川 :面白い業務内容ですね。
テッテさん これをポジションや肩書で表現するのは難しいです。Micoworksはスタートアップですし、現地語でも日本語でもコミュニケーションできるのが私だけなので、どうしてもこのような業務配分になります。将来的には、人事やマネジメントの部署を設立したいと思っていますが、今のところは一人でいろいろなことをやらなければなりません。
あれこれ一人で対応しなければならないのは大変ですが、だからこそテッテさんの評価が高まるのでしょう。以前、インタビューさせていただいた方も、「どんなことでも対処できるジェネラリストが評価される」とおっしゃっていましたしね。
阿部川 コミュニケーションは英語ですか。
テッテさん 今のところ英語が仕事の公用語です。日本のオフィスには英語を使えるメンバーが多くいますので、英語でコミュニケーションする方が効率的です。ちなみにフィリピンで話されているタガログ語は現在挑戦中です。
阿部川 日本のエンジニアと仕事をする上で、困ったことはありますか。
テッテさん 私にはある意味、「日本の文化がインストールされている」ので基本的に困ることはないですね。むしろ現在はフィリピンのエンジニアと多く仕事をしていますから、彼らの仕事のスタイルや考え方を新しく学んでいます。
コロナ禍前、私たちは他の業種同様にオフィスに通勤して仕事をするスタイルをとっていました。しかしコロナ禍に入ってから、フィリピンのエンジニアはフルリモートが当たり前になっていました。私たちはそれを知らずに業務を開始したので、あるエンジニアは仕事の初日に会社に来ませんでした。文化的な違いや状況による変化なども、しっかりと学んでオフィス運営をしていかないといけないと感じました。現在は、しっかりと対応できていると思います。
阿部川 現在はとても忙しくしていらっしゃると思いますが、将来の展望などありますか。
テッテさん そうですね、コロナ禍前に「これからの10年プラン」のようなものがありました。当時は勤めていた企業のミャンマー支店の支社長になるつもりでした。そして10年以内に日本語学校を設立したいと思っていました。ただコロナで状況は変わり、現在はフィリピンにいます。ですから計画を少し変更して、これから5年でプロダクトマネジャーになるのが目標です。顧客のニーズに対応するプロジェクトを興し、サービスを提供できるようになりたいのです。プロジェクトのフローを定め、デザインし、開発し、それを顧客に直接提案する。そういったことをできるようになりたいと思います。
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