【 Remove-Partition 】コマンドレット――ディスク上のパーティションを削除する:Windows PowerShell基本Tips(99)
本連載は、PowerShellコマンドレットについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は「Remove-Partition」コマンドレットを解説します。
本連載では、Windows PowerShellの基本的なコマンドレットについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、コンピュータに接続されたディスク上のパーティションを削除する「Remove-Partition」コマンドレットです。
Remove-Partitionコマンドレットとは?
Remove-Partitionは、ディスク上のパーティションを削除するコマンドレットです。パーティションを削除するという操作は、普段はすることがないと思います。
パーティションの削除は、そのパーティションに格納されているデータも全て削除するという危険を伴う操作です。本コマンドレットを使用する場合は、必要なデータを消去してしまう危険性があることを十分理解した上で、慎重に操作してください。
Remove-Partitionコマンドレットの主なオプション
オプション | 意味 |
---|---|
-DiskNumber | 削除したいパーティションが存在するディスク番号を指定する。「-DriveLetter」オプション指定時には省略可能 |
-PartitionNumber | 削除したいパーティションの番号を指定する。「-DriveLetter」オプション指定時には省略可能 |
-DriveLetter | 削除したいパーティションのドライブレターを指定する。省略可能 |
ドライブレターを指定してパーティションを削除する
Remove-Partitionコマンドレットを「-DriveLetter」オプションを付けて実行すると、指定したドライブレターを持つパーティションを削除します(画面1)。なお、Remove-Partitionコマンドレットは管理者権限で実行する必要があります。
コマンドレット実行例
Remove-Partition -DriveLetter T
画面1では、Remove-Partitionコマンドレット実行前後に本連載第94回で紹介した「Get-Partition」コマンドレットを実行してパーティションの存在を確認していますが、ドライブレター「T」のパーティションが削除されていることが分かります。
また、Remove-Partitionコマンドレット実行時には、「パーティション上の全てのデータが削除されます」の警告とともに、パーティションを削除してよいかどうかの確認プロンプトが表示されるので「y」キーで応答することで削除されます。
データロストの危険性を伴うRemove-Partitionコマンドレットは、実行時に慎重を期すべきなのでこのような応答は必要と思われます。そのため、確認プロンプトをスキップできる「-Force」オプションは用意されていません。
ディスク番号/パーティション番号を指定してパーティションを削除する
ドライブレターが付与されていないパーティションを削除する場合は、「-DiskNumber」オプションと「-PartitionNumber」オプションを使用して削除します(画面2)。なお、ディスク番号は本連載第90回で紹介した「Get-Disk」コマンドレットで、パーティション番号は本連載第94回で紹介した「Get-Partition」コマンドレットで取得できます。
コマンドレット実行例
Remove-Partition -DiskNumber 0 -PartitionNumber 3
削除を実行するには、ドライブレター指定時と同様に確認プロンプトで「y」で応答する必要があります。
繰り返しになりますが、Remove-Partitionコマンドレットはデータロストの危険性があります。パーティションを削除する際は、必ず確認の上、慎重に操作することを心掛けてください。
筆者紹介
後藤 諭史(ごとう さとし)
Microsoft MVP for Cloud and Datacenter Management(2012-2024)。現業の傍ら、コミュニティーイベントでの登壇や著作にてMicrosoftテクノロジーに関する技術情報の発信、共有を続けている。ネットワークやハードウェアといった物理層に近いところが大好きな、昔ながらのインフラ屋さん。得意技はケーブル整線。近著は『詳解! Windows Server仮想ネットワーク』(日経BP社)。
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