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「ネットワークに障害発生→すぐに直せず2日止まる」 “専任者なし”の病院はどう解決した?人手が限られる中、ネットワークを安定して運用するには

ネットワーク障害は、システム管理者だけでなく、現場の業務にも影響する。専任の管理者を置けない中で、障害への備えと日常の安定運用をどう両立させればよいのか。三原赤十字病院の取り組みから探る。

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 広島県三原市の三原赤十字病院は、地域医療を支える中核病院だ。内科から外科、小児科、産婦人科まで計21科を擁し、急性期医療や救急医療を担う。

 三原赤十字病院は電子カルテなどを扱う医療情報系と、外部との連絡などに使うインターネット系のネットワークを物理的に分離させている。同院には専任のシステム管理者はおらず、総務や人事、企画などを兼務する2人がシステム管理を担当していた。そのためネットワーク障害が発生した際に、原因を迅速に切り分けて対処することが難しかった。

 平日の午前中などアクセスが集中する時間帯には、原因不明の通信エラーや遅延が発生することがあった。限られた人員でシステム管理を担う中、過去にはインターネット系ネットワークが約2日間停止したこともあるなど、障害時の迅速な対処が難しかった。ネットワーク機器が故障した場合には、予備の機器への交換だけではなく設定もやり直す必要があり、復旧作業にも手間がかかっていた。

 無線LANによる通信の安定性確保も課題だった。病棟や救急処置室などでは、医師や看護師が患者のベッドサイドでノートPCを使い、電子カルテに情報を入力する。その際に院内の無線LANを利用することから、通信が安定しないと業務に支障を来す恐れがあるからだ。

専任管理者なしでも、ネットワークを安定運用するには?

 こうした課題を解消するために、三原赤十字病院は院内のネットワークおよび運用方法を見直した(図)。限られた人員でも、障害発生時の復旧作業を進めやすくするとともに、無線LANを安定して利用できるようにしたという。どのように見直しを進めたのか。

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図 三原赤十字病院が刷新したネットワークの概要(出典:アライドテレシスのプレスリリース)《クリックで拡大》

 三原赤十字病院はアライドテレシスのネットワーク製品を導入し、医療情報系とインターネット系のネットワークを刷新した。導入したのは、ネットワークの中核を担うコアスイッチの「AT-SBx908 GEN2」や、各フロア向けスイッチの「x230」シリーズなどだ。医療情報系にはデスクトップPCやノートPCなど約200台、インターネット系には約100台の端末が接続する。

 ネットワークの運用・復旧を効率化するために、アライドテレシスのネットワーク機器が備える設定情報管理機能「AMF PLUS」を利用することにした。AMF PLUSは機器交換時の設定作業を自動化でき、復旧作業の負担軽減を支援する。

 無線LANについては、アライドテレシスのWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)準拠アクセスポイント(以下、無線AP)「AT-TQm6602 GEN2」を導入した。同社の無線AP自動制御技術「AWC」(Autonomous Wave Control)を利用し、周囲の電波状況に応じて無線APのチャンネルと電波出力を自動調整することで、無線AP間の電波干渉を抑えられるようにした。

 三原赤十字病院は、これまでもネットワーク製品にアライドテレシス製品を利用しており、今回の刷新でも同社製品を採用した。障害発生時には電気通信工事会社のTRCワークシステムを一次窓口として、アライドテレシスから技術支援を受ける体制にした。

通信エラーや遅延が解消、機器交換時の復旧作業も進めやすく

 ネットワーク刷新後は、アクセスの集中時にも通信エラーや遅延などが発生することなく、安定して稼働しているという。無線LANについては、AWCによって病棟や救急処置室などで安定した通信を実現した。医師や看護師がノートPCを使って電子カルテへの入力や情報共有をする際、通信の支障なく業務を進められるようになったという。

 障害発生時の復旧作業も進めやすくなった。AMF PLUSの自動復旧機能によって設定作業を自動化したことで、機器交換後の復旧にかかる作業負担を軽減できるようになった。加えて外部の支援を受けられる体制を整えたことで、障害発生時の原因の切り分けや復旧作業の負担も軽減した。

 三原赤十字病院は地域災害拠点病院として、南海トラフ巨大地震などの大規模災害を想定したBCP(事業継続計画)の策定や訓練に取り組んでいる。今回刷新したネットワークは、平時の診療に加えて災害時の医療継続も支える。今後は日本赤十字社本社や近隣の赤十字病院とも情報交換しながら、医療を継続するために必要な対策を検討する考えだ。アライドテレシスは2026年8月7日、本事例を公開した。

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