“エンジニア専属コンシェルジュ”を設けたSES企業 「客先常駐だと悩みをためがち」問題をどう解消?:福利厚生の制度選定から手配まで伴走
キャリアや体調などの悩みをためがちな、客先常駐のSESエンジニア。企業が支援策を拡充しても、使われなければ意味がない。この問題に“専属コンシェルジュ”で対処するのがウェルネステックだ。その内容とは。
客先常駐を中心とするSES(システムエンジニアリングサービス)エンジニアは、常駐先ごとに業務環境や人間関係が変わりやすく、孤立感を抱えがちだ。周囲への相談の機会が限られると、キャリア形成や体調管理といった個人的な悩みを抱えていても、解決策を見つけにくくなる。
こうしたSESエンジニアを支援するために、福利厚生や研修の制度を拡充する企業もある。だが制度の種類が多いと、SESエンジニアにとっては自分に合うものを探す手間がかかる。利用したい制度が決まっていても、申請や手配を自らしなければならないとなると、面倒さから利用が進みづらい。
悩めるSESエンジニアを支える“専属コンシェルジュ”とは?
こうした状況を改善し、SESエンジニアが安心して働き続けられる環境を作るために、SES事業者のウェルネステックは新たな取り組みを開始した。どのような内容なのか。
SESエンジニアの長期的な活躍を支えるために、ウェルネステックは5つの領域で構成する独自の支援体系「Wellness5」を策定した(図)。Wellness5は次の5領域に関する、さまざまな制度で構成される。
- 身体(Body)
- 医療従事者や管理栄養士と連携した「健康・睡眠セミナー」を定期開催する他、提携サロン「LIVERA」を年1回無償で利用できるようにしている。最大月3000円の食事補助「チケットレストラン」を用意。代表取締役社長の松浦海斗氏によるインテリアコーディネートも提供する。
- 心(Mind)
- サウナや銭湯、美容室などの利用料を月4000円まで補助する「リフレッシュ手当」を支給する。休暇制度としてはファミリーホリデー休暇や四半期リフレッシュ休暇、誕生日休暇、「エフ休」(生理休暇)を設けている。
- お金(Finance)
- 「ライフプラン」(人生設計書)の作成を支援する他、専属ファイナンシャルプランナー(FP)による個別相談を提供している。NISA(少額投資非課税制度)や資産運用の個別伴走レクチャー、マネーリテラシー・資産運用セミナーを定期開催する他、確定申告などの税務サポートを用意。副業も可能にしている。
- キャリア(Career)
- AIネイティブエンジニア養成スクールやオンライン学習サービス「Udemy」を無償で受講できるようにしている。資格取得支援制度もある。
- つながり(Community)
- 1人当たり20万円のリファラル手当を設けている。朝活部やサウナ部などの部活動を支援する他、ランチ会や懇親会、LT(ライトニングトーク)会などの社内交流会、年1回の勉強会合宿を開催する。
「どの制度を、どう使えばよいか分からない」というSESエンジニアの悩みを解消するために、ウェルネステックがWellness5と併せて開始したのが、制度の選定や手配を支援する「Wellness5 コンシェルジュサービス」だ。各SESエンジニアに専属コンシェルジュが伴走することで、制度を利用しやすくする。
Wellness5 コンシェルジュサービスでは、専属コンシェルジュがSESエンジニアの体調や家族状況、キャリア志向を定期的にヒアリングし、Wellness5のさまざまな制度の中から、個々の状態に合った制度を選定する。利用に必要な申請や手配までを代行・支援することで、手続きの煩わしさを解消したという。
ウェルネステックはWellness5とWellness5 コンシェルジュサービスを通じて、SESエンジニアが長期的に安心して働ける環境を目指す。同社は2026年9月7日に、今回の取り組みを発表した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
月単価10万円アップも? 調査で見えた“稼げる”フリーランスエンジニアの違い
フリーランスエンジニアの単価には明確な差がある。ファインディの調査から、その背景にある要因が見えてきた。高単価エンジニアは何が違うのか。
「AIを使える人か、使えない人か」で仕事や評価に差が? 6割のエンジニアが実感した“AI格差”の正体
AIを使うかどうかだけではなく、どの程度使いこなせるかも問われる中、活用スキルの差は業務効率だけではなく、仕事やキャリアにも影響し始めているという。何が起きているのか。ITエンジニア572人の調査から探る。
デバッグでもテストでもない、ゲームエンジニアが考える「AIには奪われない役割」は?
ゲーム開発でAI活用が広がる中、ゲームエンジニアはAIとの役割分担をどう考えているのか。Hiraku agentの調査では、ゲームエンジニアがAIに代替されると考える業務と、代替されないと考えるスキルが明らかになった。
