NetDictionaryで始める Webサービス・プログラミング 6.Web参照を追加する
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VS .NETで作成するアプリケーションからWebサービスを呼び出す場合には、プログラムからそのメソッドを呼び出し可能にするための「Web参照の追加」と呼ばれる作業が必要になる。従来のプログラミングでも、外部DLLファイルの関数を利用する場合には「参照の追加」を行い、参照するDLLなどのライブラリ・ファイルのパスを指定していた。これに対しWebサービスの場合では、ライブラリ・ファイルのパスの代わりに、Web参照としてWebサービスのURLを指定する。このWeb参照の追加により、VS .NET内部は指定されたURLからWebサービス・メソッドのメソッド名や型を記述したWSDLをネットワークから取得し、WSDLからプロキシ・クラス(のソース・コード)を作成する。まずは、Web参照追加の手順から見ていこう。
Web参照を追加するには、[プロジェクト]メニュー、またはソリューション・エクスプローラーの[参照設定]を右クリックして表示されるメニューから、[Web参照の追加]を実行する。
「Web参照の追加」の実行 | |
Webs参照を追加するには、[プロジェクト]メニューまたはソリューション・エクスプローラーの[参照設定]から[Web参照の追加...]を実行する。 |
すると次のようなダイアログ・ボックスが開く。ここで、UDDIのバナーが表示されている左側のペインのは、実際にはブラウザとなっており、目的のWebサービスがUDDIに登録されているなら、ここからUDDIディレクトリを検索できる。しかし今回使用するICD WebサービスはUDDIにはまだ未登録なので、Webサービスを公開しているページに直接アクセスしなければならない。
Web参照の追加ダイアログ | ||||||||||||
左側のペインはブラウザになっている。ここでUDDIディレクトリを参照するか、Webサービスのページをアクセスする。 | ||||||||||||
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まず、ダイアログの上部分にあるアドレスに、NetDictionaryのURL(http://www.webservice.jp/netdict/)を入力して、NetDictionaryのトップ・ページを表示する。
NetDictionaryのトップ・ページ | ||||||
NetDictionaryのURLをアドレス部分に入力して、NetDictionaryのトップ・ページを開いたところ。 | ||||||
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このページから「Web参照用ページ」のリンクをクリックすると、ICD Webサービスの参照用ページ(http://www.iwebmethod.net/icd1.0/icd.asmx)が開く。ただしこれはICD Webサービスの場合で、他のWebサービスでは、リンク文字などは異なるだろう。ここで必要なのは、参照したいWebサービスの情報を記録したWSDLファイルのありか(URL)を指定することだ。したがってWSDLファイルのURLが分かっているときには、そのURLをアドレス部分に直接入力してもよい。ブラウザ部分に表示されたページがWebサービスの参照用ページなら、それまでクリック不可だった(淡色表示されていた)右下の[参照の追加]ボタンがクリック可能になり、右側の[使用できる参照]にWebサービスの内容が表示される。これは、WebサービスについてのWSDLが取得可能になり、Web参照の追加が可能になったことを示している。
ICD Webサービスの参照用ページ | ||||||||||||
NetDictionaryのトップ・ページからICD Webサービス参照用ページに移動する。それまでクリック不能だった右下にある[参照の追加]ボタンがクリック可能になる。 | ||||||||||||
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INDEX | ||
[特集]NetDictionaryで始めるWebサービス・プログラミング | ||
第2回 Visual Studio .NETで作るWebサービス・クライアント | ||
1.ICD Webサービスを試す | ||
2.見出し語を検索する | ||
3.単語の意味を取得する | ||
4.Visual Studio .NETを起動する | ||
5.GUIを作成する | ||
6.Web参照を追加する | ||
7.追加されたWeb参照とプロキス・クラス | ||
8.ネームスペースの指定を追加する | ||
9.イベント・ハンドラを記述する | ||
10.アプリケーションを実行する | ||
特集 : NetDictionaryプロジェクト |
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