NetDictionaryで始める Webサービス・プログラミング 1.コンピュータ用語事典、ICDとは?
|
机上の空論ではなく、実際にWebサービス開発の現場を体験しながら、直面する問題や、得られたノウハウを読者の皆さんと共有していきたい。偉そうに言えば、今回のプロジェクトを立ち上げた理由はこれである。しかも体験するなら、「サンプルのためのサンプル」ではなく、その気になれば実用的にも使えるようなものが望ましい。そんなサービスとして、私たちが提供できるものは何だろうか?
典型的なWebサービスの形態の1つは、リモートからの要求に対し、何らかの情報を返すものである。つまり、何らかのデータベースとセットにしてWebサービスを作り、要求に応じてデータベースから必要な情報を取り出し、それを返す。それでは、情報の質的にも、量的にもある程度の実用性が期待でき、自分たちが自由にできるデータはないか? こう考えたとき、デジタルアドバンテージが自由にできるデータは、コンピュータ用語事典だった。
Insider's Computer Dictionaryとは?
デジタルアドバンテージは、@ITの中で、Windows 2000 Insider、PC Insider、Insider.NETの各フォーラムの制作を担当している。これと同時に、Insider's Computer Dictionary(以下ICD)と呼ぶコンピュータ用語事典を制作し、@ITの中で公開させていただいている。
日頃から私たちが記事作成を行っているコンピュータ技術分野では、次から次へと新しい専門用語が登場する。初出時には説明するとしても、いつまでも言葉の説明ばかりしていられないので、読者に期待する前提知識として、やがては何の前触れもなく専門用語を使うようになる。しかし読者は、常に私たちの記事を登場順に読んでくれるとはかぎらないし、新しくITプロフェッショナルを目指すようになった人が、途中の記事から読み始めることもあるだろう。このとき、専門用語が壁となって、伝えたいことが伝わらないのではあまりに残念である。記事量に対する制約の強い紙媒体では、こうした用語解説を誌面内に収めるのは難しいのだが、幸い私たちが扱っているWebには、記事量に関する制約がほとんどなく、また何より、記事内から別のページへのリンクを設定するという離れワザができる。記事本文をあまり冗長にすることなく、分からない専門用語については必要に応じてリンクを使って解説を読んでいただく。私たちがICDを作り始めたのはこうした理由からだ。
@ITの総合検索ページからは、このICDを含め、@ITの全記事データ、@ITが制作する各種用語事典から目的の用語を含むページを検索できる(@IT総合検索のページ)。ただし必要なら、@ITの記事を除く用語解説だけを対象とした検索ページも用意されている(ICDの検索ページ)。
@IT/Insider's Computer Dictionaryのホームページ | ||||||
デジタルアドバンテージが@ITで公開中のコンピュータ用語事典。収録語数は2001年9月時点で約1900語。 →Insider's Computer Dictionaryのホームページ |
||||||
|
ここで、検索したい見出し語を指定し、検索を実行する。解説ページは次のようになっている。
このように見出し解説のページは、見出し語名の表記(〜)と解説本文()、この見出し語に関連する別の見出し語解説へのリンク()、この見出し語に関連するWebページへのリンク()からなっている。Webの流儀に従えば、の別の見出し語へのリンクについは、解説本文中の当該文字列をリンク文字に設定すべきだが、本文中に多数のリンク文字を設定すると読みにくくなること(通常、リンク文字は青または紫の下線つき文字になる)、リンクを設定したい別の用語が必ずしも解説本文に出現しない場合があること(例えば反意語など)から、このように本文とは別にリストアップすることにした。
INDEX | ||
[特集]NetDictionaryで始めるWebサービス・プログラミング | ||
第1回 NetDictionaryプロジェクトとは何か? | ||
1.コンピュータ用語事典、ICDとは? | ||
2.ICDの開発環境 | ||
3.NetDictionaryとは? | ||
4.さまざまなWebサービス実験を行う実験場「WebService.jp」 | ||
5.関連記事や会議室を提供する@IT | ||
6.公開中のサンプル・アプリケーション | ||
コラム:Visual Studio .NET日本語版ベータ2の入手方法 | ||
特集 : NetDictionaryプロジェクト |
- 第2回 簡潔なコーディングのために (2017/7/26)
ラムダ式で記述できるメンバの増加、throw式、out変数、タプルなど、C# 7には以前よりもコードを簡潔に記述できるような機能が導入されている - 第1回 Visual Studio Codeデバッグの基礎知識 (2017/7/21)
Node.jsプログラムをデバッグしながら、Visual Studio Codeに統合されているデバッグ機能の基本の「キ」をマスターしよう - 第1回 明瞭なコーディングのために (2017/7/19)
C# 7で追加された新機能の中から、「数値リテラル構文の改善」と「ローカル関数」を紹介する。これらは分かりやすいコードを記述するのに使える - Presentation Translator (2017/7/18)
Presentation TranslatorはPowerPoint用のアドイン。プレゼンテーション時の字幕の付加や、多言語での質疑応答、スライドの翻訳を行える
|
|