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Webサービス・プログラミング
6.公開中のサンプル・アプリケーション
デジタルアドバンテージ
2001/09/11
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無味乾燥なWebサービスだけを公開してもつまらないので、公開しているWebサービスを使ったサンプルWebアプリケーションを開発し、利用できるようにしている。これらは「クイズICD」と「Super ICD」の2種類である。
■キミは何問連続正解できるか? クイズICD
通常の辞書検索では、検索したい用語を入力フィールドに入力し、当該用語の解説を参照する。クイズICDは、この手順を逆にして、解説文から、その用語を当てるというゲームである。
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クイズICDのスタート画面 |
クイズICDは、コンピュータ用語の解説本文から、その用語の見出し語を当てるゲームである。一見するとただのWebページのようにも見えるが、バックエンド側では、公開中のWebサービス・インターフェイスを使って構築されたれっきとしたWebアプリケーションである。http://www.webservice.jp/netdict/quizicd/ |
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チャレンジャー(つまりあなたのお名前)を入力する。ここで入力された名前は、ハイスコア・ランキングの表示のみに使用される(ランキング機能は現在開発中)。 |
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クイズを開始するにはこのボタンをクリックする。
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クイズICDの問題画面 |
本文中に正解となる用語が含まれているときには、「●●●」として目隠しされる。ただし正解は何文字であっても「●●●」なので注意すること。 |
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問題文。この問題を読み、正解をに記述する。 |
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答えはここに入力する。 |
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答えを入力したら、このボタンをクリックする。正解か、不正解か! |
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正解! |
正解の場合は、それを祝するように大きな字で「正解」であることを教えてくれる。[Next!]ボタンで次の問題にチャレンジだ!
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■本文中にリンクを張るとどうなるのか? Super ICD
最初に述べたとおり、現状@ITで公開しているICDでは、読みやすさなどの観点から、本文中には直接関連用語のリンクは張らず、別の場所に関連用語をリストアップすることにした。デジタルアドバンテージ社内では、「本文中リンクは読みにくい」という節が定着していた。しかしInsider.NETの編集長であり、NetDictionaryのプログラム開発責任者でもある遠藤は、1人「本文中にリンクを張ったって見にくくなんかない!」と主張していた。その証拠に、と開発されたのが、このSuper ICDだったりする。
こちらもWebサービスを使って開発されたWebアプリケーションで、表示する解説文の中に、ICDに登録されている他の見出し語が含まれていないかをプログラムで検査し、存在したときには、その見出し語へのリンクを自動的に埋め込むというものだ。
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Super ICDの実行画面 |
ICDデータベース中に存在する見出し語が本文中に含まれるときには、その見出し語へのリンクを自動的に挿入するのがSuper ICDである。その開発の動機は、自分の主張を社内のみんなにアピールするためだった。
http://www.webservice.jp/netdict/sicd/ |
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用語解説本文。青色で表示されている文字列は、それがリンクになっており、他の用語解説にジャンプすることを表している。これだけリンクがあるとさすがに少々読みにくいが、見やすさを考慮して、デフォルトで表示される下線を省いた。 |
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表示したい見出し語をここに入力して右の[検索]ボタンをクリックする。 |
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例えば、この「プロトコル」をクリックすると、ウィンドウが下の画面に変わる。 |
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上の画面で本文中の「プロトコル」をクリックしたところ |
このように、「プロトコル」の解説文が表示される。もちろん、この解説の中でも、他の見出し語へのリンクは自動的に挿入されている。
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機械的に見出し語へのリンクを挿入しているため、副作用も少なからず発生するが、予想したほどでもなく、間違うものだという前提で使うかぎり、実用性にはそれほど影響はないことが分かった。やはり、物事やってみないと分からないものだ。
Webサービス・プログラミングを始めよう
以上、NetDictionaryプロジェクトのこれまでの経緯と現状について説明してきた。ここまで読み進んだ皆さんには、ぜひともWebサービス・プログラミングにチャレンジしてみていただきたい。「インターネットとはこんなものか」と見えてきた今、Webサービスの登場によって、ネットに新たな可能性が与えられるとともに、ネットの将来がまた見えなくなってしまった感がある。しかしこれは悲観すべきことではなく、プログラマにとっては絶好のチャンス到来である。ぜひとも開発環境を整備して、NetDictionary Webサービスを使ってみていただきたい。そして私たちも気づかなかったような、斬新な応用アイデアを提案していただきたい。
幸いなことに、VS .NETベータ2は、雑誌付録などとしてかなり大々的に配布されるようだ(VS .NETベータ2の入手方法については、別稿の「コラム:Visual Studio .NET日本語版ベータ2の入手方法」にまとめた)。
皆さまのお越しを会議室にてお待ちしております。
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