.NET Framework SDKで始める.NETプログラミング(前編)
2..NET Framework SDKをインストールする前にデジタルアドバンテージ 遠藤孝信 2001/02/10 |
.NET SDKを入手したら、さっそくインストールに取りかかりたいところだが、その前に準備しておくことがいくつかある。
まず注意しなければならないのは、現行の.NET SDKはあくまで開発途中のベータ版であり、不測の事態が発生する危険性が高いということだ。したがって.NET SDKをインストールするPCは、最悪のハードディスク・クラッシュなどが発生したとしても、大きな影響を受けずにすむ独立したマシンを用意すべきだ。少なくとも、日常業務を行っているマシンにインストールすることは避けよう。
■ハードウェア要件
.NET SDKをインストールして利用するには、最低限次のようなスペックが必要である。
デバイス | 必要最低スペック | 推奨スペック |
CPU | Pentium II - 300MHzクラス | Pentium III - 600MHzクラス |
メモリ | 96Mbytes | 128Mbytes |
ハードディスク | 210Mbytes(インストール時には360Mbytesが必要) | すべてのサンプルをインストールしてコンパイルするためには、さらに300Mbytesが必要 |
グラフィックス | 800×600ドット(256色)が表示可能なグラフィックス・カード | − |
.NET Framework SDKを実行するために必要なスペック |
■OS要件
.NET SDKは、以下のWindows環境で動作させることができる。表から分かるとおり、Windows 95は、.NETアプリケーションの実行がサポートされるだけで、開発ツールなどはサポート対象外である。つまり、Windows
95は開発環境としては利用できない。Windows 98およびWindows Meでは、.NET SDKをインストールして開発作業を行うことは可能だが、.NETの核心とも呼べるWebサービスやWebアプリケーションを実行することはできない。これらのソフトウェアを実行するために必要なASP.NETの機能が、Windows
98やWindows Meではサポートされないからである。逆に言えば、WebサービスやWebアプリケーションを実行するためには、Windows
2000かWindows NT 4.0が必要だということになる。マイクロソフトも推奨しているとおり、特別な理由がないかぎり、OSとしてはWindows
2000を用意すべきだろう。
なお英語版の.NET SDKであっても、日本語Windows環境にインストールし、実行することが可能である。
Windows OS | 備考 |
Windows 2000(推奨) | ASP.NETの機能を使用するためにはIIS 5.0が必要 |
Windows NT 4.0 | Service Pack 6aの導入が必須。ASP.NETの機能を使用するためには、Windows NT4.0 Option Pack(IISが含まれる)が必要 |
Windows Me | WebサービスおよびWebアプリケーションは実行不可 |
Windows 98 | WebサービスおよびWebアプリケーションは実行不可 |
Windows 95 | .NET対応プログラムの実行のみサポート。開発ツールなどはサポート外。Windows Socket 2が必要 |
.NET Framework SDKをインストール可能なWindows環境 |
■その他、.NET SDKのインストール前に準備する必要があるソフトウェア
このほか.NET SDKをインストールするPCには、あらかじめInternet Explorer 5.5(以下IE)およびMicrosoft
Data Access Components(MDAC) 2.6をインストールしておく必要がある。IE
5.5は、マイクロソフトのIEのホームページからダウンロードできるし、コンピュータ関連雑誌の付録CD-ROMにもよく収録されている。なおIE
5.5に対しては、Service Pack 1(SP1)が提供されているが、.NET SDKをインストールするうえではこのSP1の存在は必須ではない。
MDAC 2.6は、データベース・アクセスのためのモジュールで、具体的にはADO(ActiveX Data Objects)、OLE DB、ODBC(Open Database Connectivity)が含まれる。これはマイクロソフトの当該Webページからダウンロードすることが可能である。
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