Java2 Enterprise Editionの基礎知識 |
|
アプリケーションモデルや、Blueprintによるサンプルを理解する上で欠かせない、J2EEを特徴づけるキャッチコピーとして「3つの"C"」というものがあります。これは、
- Component(コンポーネント)
- Container(コンテナ)
- Connector(コネクタ)
の3つを指しており、J2EEを構成する要素のことを意味しています。では、それぞれについて説明していきましょう。
■Component(コンポーネント)
コンポーネントは、アプリケーションを構成している「部品」のことであり、J2EEにおいては、ServletやJSP、EJBなどがこれにあたります。これらはもちろんJavaのクラス(JSPも最終的にはそうです)なのですが、Java
VM単独で動作させることはできません。
■Container(コンテナ)
コンテナは、文字どおり「部品」を入れておく「入れ物」のことです。コンポーネントは、必ずこの「コンテナ」の中で動作します。J2EEが、Java
VM単独では動作しないのは、コンテナにあたるソフトを動作させなければならないからです(もちろん、コンテナ自体もJavaで書かれていれば、Java
VM上で動くことになります)。
もちろん、「入れ物」とはいっても単にコンポーネントを格納しておくだけではありません。この「入れ物」には、コンポーネントの動作に必要なシステム・レベルのサービスが実装されています。
これによりコンポーネントの開発者はシステム・レベルのサービスを実装する必要がなくなる上、これらの実装をコンポーネントから切り離せることによって、コンポーネント自体のポータビリティが高まります。つまり、「部品」としての価値が高まるわけです。
■Connector(コネクタ)
コネクタは、既存のシステムやデータベースなど、いわゆるバックエンド層(J2EEでは、これをEIS層と呼ぶ)との接続を実現するものです。これまで、Javaではこういった接続方法についての規定がなかったため、開発者は各ベンダが独自に作成したミドルウェアを使用する以外にありませんでした。J2EEでは、そのようなベンダ依存性を解消するため、EIS層との接続についても規定しています。
ただし、現在のJ2EE 1.2 にはまだコネクタ関連のAPIは含まれていません。次期バージョン(J2EE1.3)では、これらも含められる予定です。
これら3つの"C"を掲げることによって、J2EEはエンタープライズアプリケーションにおいても"Write
Once, Run Anywhere"を実現しようとしているのです。
「Java Solution FAQ」 |
- 実運用の障害対応時間比較に見る、ログ管理基盤の効果 (2017/5/9)
ログ基盤の構築方法や利用方法、実際の案件で使ったときの事例などを紹介する連載。今回は、実案件を事例とし、ログ管理基盤の有用性を、障害対応時間比較も交えて紹介 - Chatwork、LINE、Netflixが進めるリアクティブシステムとは何か (2017/4/27)
「リアクティブ」に関連する幾つかの用語について解説し、リアクティブシステムを実現するためのライブラリを紹介します - Fluentd+Elasticsearch+Kibanaで作るログ基盤の概要と構築方法 (2017/4/6)
ログ基盤を実現するFluentd+Elasticsearch+Kibanaについて、構築方法や利用方法、実際の案件で使ったときの事例などを紹介する連載。初回は、ログ基盤の構築、利用方法について - プログラミングとビルド、Androidアプリ開発、Javaの基礎知識 (2017/4/3)
初心者が、Java言語を使ったAndroidのスマホアプリ開発を通じてプログラミングとは何かを学ぶ連載。初回は、プログラミングとビルド、Androidアプリ開発、Javaに関する基礎知識を解説する。
|
|