日本オラクルは、「Java 24」(Oracle JDK 24)の提供を開始したと発表した。ベクトルAPIやポスト量子暗号機能など、幅広い分野で20以上の新機能を導入した。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
日本オラクルは2025年3月19日、「Java 24」(Oracle JDK 24)の提供を開始したと発表した。「言語」「ライブラリ」「パフォーマンスとランタイム」「セキュリティライブラリ」「メンテナンスとクリーンアップ」「その他の保守機能」という分類ごとにさまざまな機能が追加されている。
Java 24に導入されたJEP(JDK Enhancement Proposal)の中で言語機能に関するものは以下の通り。
この中でJEP 495は、大規模プログラム向けに設計された言語機能を理解しなくてもプログラムを作成できるようにするもので、主にこれからJavaを学習しようとしている人に向けたものになっている。経験者でも、大規模プログラミング用の構造を必要とせずに、小さなプログラムを簡潔に記述できるというメリットが得られる。「Hello World」のプログラムを例に挙げると、従来は次のように記述していた。
public class HelloWorld {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
}
}
これに対してJEP 495の導入後は、次のように記述するだけでよい。
void main() {
println("Hello, World!");
}
なお、JEP 495はプレビュー言語機能であり、デフォルト(既定)では無効になっている。有効にするには、「--enable-preview」オプションを付ける必要がある。
なおOracleは、新機能の追加だけでなく、安全性の低い機能を段階的に非推奨化、削除している。今後、削除予定の機能は、JEP 472(JNIの使用を制限する準備)、JEP 486(セキュリティマネジャーの完全な無効化)、JEP 498(sun.misc.Unsafeのメモリアクセスメソッドの使用時の警告)の3つ。
COBOL/メインフレームのJava/マイクロサービス化サービスをデロイト トーマツが発表 どう実現しているのか
Oracle、「Java 23」を提供開始 機能強化と変更点をおさらい
Oracle、「Oracle Exadata X11M」を発表 AIベクトル検索の高速化を支援、前世代との違いは?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.