Java2 Enterprise Editionの基礎知識

J2EE RIとは何でしょうか?

テンアートニ 中越智哉
2000/12/27

 J2EE RIとは、J2EE Reference Implementationの略で、J2EEの仕様にのっとってサンが実装したJ2EEの動作環境です。単に、J2EEといった場合は、その仕様を指していることが多いのですが、J2EE RIは実際に動くミドルウェアのことを指しています。また、J2EE RIは単体で配布されているわけではなく、サンのサイトからダウンロードできるJava2 SDK Enterprise Editionに含まれています。

 J2EE RIには、

  • J2EEサーバ
  • Deploymentツール
  • Cloudscape(DBMS)

 などが含まれており、EJBやサーブレット(以下Servlet)、JSPなどのWebアプリケーションをひととおり動作させることができるようになっています。

 機能的には、各ベンダが提供しているアプリケーションサーバ製品と同じようなものと考えてよいでしょう。では、なぜサン自身がベンダよりも先に、J2EE RIを提供するのでしょうか? J2EE RIをサンが提供する目的は次の2つがあります。

  1. J2EE実行環境を提供するシステム・ベンダに対して、ベンダの独自実装との差異が確認できるように「標準」を示す
  2. J2EEで動作するアプリケーションを開発するディベロッパーに対して、将来、商用製品を使うときのために、「学習」できる環境を提供する

 これらを見てわかる通り、J2EE RIはあくまで「評価用」という位置付けで作られており、ライセンス上にもそういった記載があるため、実運用環境での使用はできませんので注意が必要です。


「Java Solution FAQ」




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