[製品紹介]
Webシステム構築を簡素化するフレームワーク
BEA WebLogic Commerce Server 3.2J
岡下浩明
日本BEAシステムズ株式会社
システム技術部
2001/6/12
BEAのコマースサーバ製品である「BEA
WebLogic Commerce Server(WLCS)」は、実は、画面とロジックをうまく分離し、Webアプリケーションを効率よく開発できるよう考えられたフレームワークといってよい。コマースサーバと聞くと、つい買い物かごの機能など、ECサイト構築に特化した機能を想像するが、今回はWLCSのアーキテクチャの詳細にも触れながら、WLCSの特長について日本BEAシステムズ株式会社
システム技術部 岡下浩明氏に解説してたいだく。(編集部) 編集部注:2001年7月6日、WLCSの新バージョン「BEA WebLogic Commerce Server 3.5J」が出荷開始されました。新製品の情報については「WebLogic Commerce Server Week」(日本BEA)を参照ください。 |
昨今、インターネット上でECサイトを立ち上げることは、比較的簡単にできるようになっています。これにはさまざまな要因が考えられますが、ECサイトを構築するためのパッケージ製品が充実してきたことも大きく影響しています。ECサイトの構築を希望するサイトの運営者は、非常に短期間で、なおかつ低コストで高機能なサービスを実現することを望みます。最近では企画から運用開始まで3カ月から6カ月というプロジェクトの相談も比較的多くあります。このような顧客の要件を満たすには、従来のようにデータベーススキーマや提供するサービスなどを最初からデザイン・実装していては当然間に合いません。最近のECサイト構築用パッケージは、これらの要求にこたえる豊富な機能やサービスを提供しています。
ECサイト構築用パッケージ製品は、ショッピングカートをはじめ、商品のカタログ管理や購買履歴管理、決済サービスなど、さまざまな機能やサービスをコンポーネント化しています。さらに、それらのコンポーネントが利用するデータベースのスキーマ定義まで提供しているものがほとんどです。
また最近では、ECサイトを訪れる顧客の個別情報やページビューのインタラクション(商品検索などの)をトラッキングし、データベースに蓄積できるような機能を提供してきています。これにより蓄積したデータを分析することで、CRM(Customer Relationship Management)を拡張したeCRMが実現できます。
このような機能を提供するECサイト構築用パッケージ製品を利用すれば、One-to-One Marketを実現した効果的なプロモーションを素早く(ほとんど開発することなく)構築できます。
しかしながら、オール・イン・ワンで構築できるようなECサイト構築パッケージ製品は、個々のサイトの詳細な要求仕様に適合しなかったり、ほかのサイトに対する差別化したサービスを提供するための機能拡張が不十分であったりするため、その導入を嫌うユーザーも少なくはありません。ECサイト構築用パッケージ製品は、豊富なサイト機能を短期間で構築できることも重要ですが、差別化できるサービスを素早く提供できるような優れた拡張性を持つことも非常に大切です。
BEA WebLogic Commerce Server 3.2J(以下WLCS)は、BEA WebLogic Server上に短期間で基本的なECサイトを構築するためのコンポーネント群を提供します。しかし、より重要なことは、WLCSがECサイトに限らずWebシステムを構築するためのフレームワークを提供していることです。WLCSが提供するECサイト構築用コンポーネントは、これらのフレームワークの上に配備されたECサイト構築ソリューションの1つです。このフレームワークの仕組みを利用することで、新たなソリューションパッケージを作ることも十分に可能です。以下にWLCSが提供するフレームワークのアーキテクチャとその拡張方法について説明します。
1.画面遷移とロジックの疎結合を目指したアーキテクチャ |
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