サブドメインを委任するには

佐藤新太(JPRS)
2003/7/17

 サブドメインの委任を行うには、委任元と委任先の間でネームサーバに関する設定をきちんと行う必要があります。具体的には上位のドメインを管理するネームサーバに読み込ませるゾーンファイル中に、委任するゾーンを管理するネームサーバを正しく記述します。

 図1の例ではexample.jpドメイン(上位のゾーンファイル)の中でsub.example.jpドメイン(下位のゾーンファイル)を委任しており、委任先のネームサーバはns1.sub.example.jpになります。

図1 サブドメインの委任に必要なゾーンファイルの例

 このように委任先のネームサーバ(ns1.sub.example.jp)が、委任するサブドメイン(sub.example.jp)に属する場合は、NS(Name Server)レコードとして委任先のネームサーバの名前を指定するだけでなく、A(Address)レコードとしてそのネームサーバのIPアドレスも一緒に記述します。

 ns1.sub.example.jpのAレコードは本来sub.example.jpゾーンに記載される情報ですが、example.jpゾーンでIPアドレスを指定しないと、リゾルバ※1がどうやってもns1.sub.example.jpの情報を調べられなくなるため、付加情報としてここに記載する必要があります。

 ただし、委任するネームサーバのドメイン名が、例えば「ns1.example.com」のように異なるゾーンにある場合には、Aレコードを記述しません。「ns1.example.com」は自分が管理するドメイン名ではないからです。不確実で無駄な情報をリゾルバに与えることになってしまいますから、注意しましょう。

 なお、上位のゾーンファイルと下位のゾーンファイルに記述するネームサーバの情報は必ず同一になるようにしてください。

※1 リゾルバ……名前解決を行うための機能やサービス

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