オブジェクト指向、Javaを取り入れた
新しい業界標準「SQL99」詳細解説
第一章 高度なデータ操作(4)
ユニオン(UNION)経由の更新
これまでユニオン(UNION)を含むビュー(VIEW)に対しては参照の操作だけが許されていたが、SQL99で更新が可能になった。図12に例を示す。名簿表は、社員表と同好会会員表を併合(ユニオン)したビューであり、田中一郎さんの「氏名」を更新する必要があるとする。ビューである名簿表に対してUPDATE文を実行すれば、ビューの定義元の実表である社員表と同好会会員表のそれぞれの対応する列値が1回の操作で更新することができる。
図12 ユニオン(UNION)経由のUPDATE文の例
■結合(JOIN)経由の更新
これまで結合(JOIN)を含むビューは、参照のみの操作だけが許されていたが、SQL99では整合性に問題がなければ更新が可能になった。図13に例を示す。名簿表2は、社員表と同好会会員表を1対1で結合したビューである。このビューに対して、図にあるようなINSERT文を実行すれば、ビューの定義元の実表である社員表と同好会会員表のそれぞれに1行を1回の操作で挿入することができる。
図13 結合(JOIN)経由のINSERT文の例
本来はひとつの表であるべきものを、何らかの理由で複数の表に物理的に分割しなければならない場合がある。表を分割した場合、それまでに作成したSELECT文はユニオンや結合を含んだビューを利用できるため、分割されたことをある程度不可視にすることができる。しかし、ユニオンや結合を含んだビューを通しての更新や削除はできなかったため、これらの操作を行うときは、分割されたものに対して個別にSQL文で変更せざるをえなかった。SQL99によってユニオンや結合を含むビューが更新可能になりこうした問題が解決されたので、これまで以上に柔軟な表の設計を行うことができるようになるだろう。
とびら 新しい業界標準「SQL99」詳細解説 SQL99の背景と特徴 |
第二章 柔軟さを増したデータ構造
ユーザー定義可能な新しいデータ |
第三章 SQLJと今後の標準化動向 クライアント/サーバ環境のための機能強化
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「Master of IP Network総合インデックス」 |
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