SOHO専用サーバのお手軽度 1.ET-NAS20GのハードウェアはPC相当デジタルアドバンテージ |
PCサーバに比べると「専用機」であるアプライアンス・サーバは、ハードウェア構成も専用(すなわち特殊)であるかのような印象を受けるが、実際のところはどうなのだろうか? ここでは、ET-NAS20Gを例に、そのハードウェア構成を調べてみる。
ET-NAS20Gの外観
ET-NAS20GはPCサーバと比べると、そのコンパクトさもさることながら、外観のシンプルさも目立つ。
フロント・パネルはステータスLEDのみ |
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ET-NAS20Gのフロント・パネルには、各種ステータスを表示するLEDしか配置されていない。フロッピードライブやCD-ROMドライブがない分、PCサーバに比べて随分とシンプルである。 | |||||||||||||||
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アプライアンス・サーバによっては小型の液晶ディスプレイを組み込み、このディスプレイに各種ステータスをテキストで表示できるようにした製品もある。それに比べれば、ET-NAS20Gのフロント・パネルは単純だ。もっとも、ネットワーク経由でET-NAS20Gに接続できるのなら、こうしたステータスの多くはWebブラウザを介してもっと分かりやすい形式で知ることができるので、あえて液晶ディスプレイまで装備する必要はないともいえる。
バック・パネルに並ぶコネクタ群 |
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アプライアンス・サーバであるET-NAS20Gには、キーボードやマウス、ディスプレイは不要なので、これらを接続するコネクタは装備されていない。これがPCサーバと比較した外観上の大きな違いの1つである。 | |||||||||||||||||||||
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よくできているのは電源スイッチだ。起動するときには単なる電源スイッチとして働くが、電源を切るためにこのボタンを押すと、OSのシャットダウンが始まり、完全にシャットダウンが終了した時点で自動的に電源が切れる。つまり、利用者がいないことさえ確認できれば、だれでもワンタッチで手軽にシャットダウンできるというわけだ。
ET-NAS20Gの内部:PCによく似た構成
ケースカバーを取り外した状態 |
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ET-NAS20Gのマザーボード |
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これはハードディスクと一部のケーブル類を取り外したところ。 | ||||||||||||||||||
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上記のようにET-NAS20Gには、PCでもよく見かけるパーツが搭載されている。特にプロセッサは、National Semiconductor社(旧Cyrix社)が開発した統合型x86互換プロセッサであるMediaGXmか、あるいはGeodeと思われる。ET-NAS20Gのシステムは、PC相当といってよいハードウェア構成だ。
アプライアンス・サーバといっても、実際にはこのようにPCアーキテクチャを採用し、そこから不要なパーツを排除している例がよくある。なぜなら、豊富なPC用ソフトウェア(OSやアプリケーション)を流用することで、短期間かつ低コストでシステムを実現しやすいからだ。実際、調べた限りでは、ET-NAS20GはOSにLinuxが、ファイル/プリンタ共有にはSambaが、管理用WebサーバにはApacheが、それぞれ使われていた。
以下に、ET-NAS20Gの主な仕様を記す。
メモリ容量 | 32Mbytes |
内蔵ハードディスク | 20Gbytes 3.5インチIDE |
ディスク容量 | 17.6Gbytes(システムの分を除いたユーザー使用可能領域) |
LANインターフェイス | 10BASE-T/100BASE-TX対応イーサネット×1(RJ-45モジュラ・ジャック)、全二重/半二重通信に対応、自動切り替え、クロス/ストレート接続切り替えボタン付き |
プリンタのインターフェイス | パラレル・ポート×1(D-Sub 25ピン・メス、IEEE 1284対応) |
TA/モデムのインターフェイス | シリアル・ポート×1(D-Sub 9ピン・オス、最大115.2kbits/s) |
フロント・パネル | インジケータLED×5(ディスク・アクセス/LANアクセス/エラー/Ready/ディスク容量限界警告) |
冷却ファン | 1つ(背面) |
シャットダウン | 電源スイッチやリモートからの自動シャットダウン |
ネットワーク・サービス(プロトコル) | PCのファイル/プリンタ共有:SMB(NetBIOS
over TCP/IP) Macintoshのファイル/プリンタ共有:AppleShare(AppleTalk、TCP/IP) インターネット接続共有:TCP/IP |
配置方法 | 横置き/縦置きの両方に対応(専用スタンド付属) |
警告機能 | ブザー、インジケータLED、電子メール |
初期化機能 | リセット・ボタンでIPアドレスと管理者パスワードの初期化が可能 |
外形寸法 | 210(W)×271(D)×66(H)mm |
重量 | 2.1kg |
電源 | 外付けACアダプタ(最大24W) |
ET-NAS20Gの主な仕様 |
各種設定はWebブラウザ経由で行う
ハードウェアはPC相当とはいえ、ET-NAS20Gは、PCが標準的に備えているコンソール(ディスプレイやキーボード/マウス)のためのインターフェイスを持たない。ET-NAS20Gのファイル/プリンタ共有やインターネット接続機能などに関する各種設定は、ET-NAS20Gと同じネットワークに接続されたクライアントPCから、Webブラウザを通じて行う(下の画面)。アプライアンス・サーバといえば、以前はtelnetやftpで接続してCUIによる難解な設定を強いられたが、最近ではこのようにWebブラウザで設定するのが一般的である。
ET-NAS20Gの設定画面例 |
この設定画面のためにET-NAS20GはWebサーバ機能を持っている。クライアントPCからWebブラウザでET-NAS20GのIPアドレスにアクセスすると、このような画面が表示される。 |
関連リンク | |
統合型x86互換プロセッサGeodeファミリの製品情報 | |
ET-NAS20Gの製品情報 |
INDEX |
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[特集]SOHO専用サーバのお手軽度 | ||
1.ET-NAS20GのハードウェアはPC相当 | ||
2.ファイル共有機能 | ||
3.プリンタ共有機能とインターネット接続共有機能 | ||
4.多機能より管理の容易さを優先 | ||
「PC Insiderの特集」 |
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