RFIDタグでジャスト・イン・タイム生産方式を強化

富士通、UHF帯RFIDで工場内の部品在庫をリアルタイムに把握


岡田大助
@IT編集部
2007/5/15

 富士通は10日、那須工場内の部品倉庫と製造ラインを結ぶ部品の給材箱にUHF帯RFIDタグを取り付け、「部品供給のリアルタイム管理システム」を構築したと発表した。このシステムは2007年2月から稼働しており、今後、他社にもソリューションとして提供する。

 このシステムでは、部品倉庫と製造ラインの間にゲート型RFIDリーダが設置され、空になった給材箱が製造ラインから戻されることを部品補充のトリガーとして認識する。部品が補充された給材箱が部品倉庫を出るタイミングでもRFIDタグが読み取られ、部品在庫の数量が自動的に更新される。

 ゲート型リーダを給材箱が通過するだけで、部品在庫の情報がリアルタイムに更新され、「いま、どこに、なにが、どれだけあるか」を把握することが可能になる。富士通によれば、従来行われていた1日当たり約2万回のデータ入力が自動化されたほか、在庫を約50%削減したという。

 また、ハンディ端末を利用した棚卸作業でも約75%の省力化を実現した。さらに、部品の払い出し指示伝票の代わりに回収された空の給材箱を利用することで、年間100万枚の伝票が不要になるという。

 富士通では、製造業における「モノと情報の見える化」を目指しており、RFID技術をジャスト・イン・タイム生産方式を強化するシステムとして活用している。

■関連リンク
「ジャスト・イン・タイム」を強化するタイムリーな部品発注を実現
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2007/05/10.html

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