第1回 仮想専用サーバには仮想UTMがウマ合い!


菅原 継顕
フォーティネットジャパン株式会社
シニアリージョナルマーケティングマネージャー
2008/7/31



 仮想UTMの導入イメージと注意点

 機器選定に当たっては、ユーザーごとの回線の帯域割り当て幅と、実際の期待値を考慮し、サイジングを行います。ピークタイムも、プロトコルの種類もかかわってきます。電源の2重化はもちろん、HA構成で耐障害性を高めておく必要があります。アクティブ−アクティブでHA構成とする場合、それぞれをフルで使用してしまうと片方に障害が発生した場合、1台に高い負荷がかかりパケットの遅延を招く恐れがありますので、それぞれの使用率が50%を超えないようにする必要があります。

図1 仮想UTMの導入イメージ


 管理コストも軽減される仮想UTM

 仮想UTMは1台の物理的なサーバなので、OSのバージョンアップやアンチウイルスのパターンファイルなどの各種シグネチャの更新は1台分の作業で済みますが、仮想化UTMの設定変更などは仮想化した分だけ管理が大変になります。そこでUTMの専用管理サーバを利用することにより、仮想化したUTMの一括設定変更やグルーピングなど、UTMの管理性を高められます。また、CPUやメモリ使用量をモニタリングすることにより、障害を未然に防げます。ログ管理は、仮想UTMごとにタグが付きますので、仮想UTMごとに管理が可能です。

 現在のところすべての仮想専用サーバに、仮想セキュリティが用意されているわけではありません。仮想専用サーバに専用セキュリティを用意しているレンタルサーバ事業者もありますし、セキュリティについてほとんど言及していないところさえ存在しています。今後は、セキュリティについてユーザーに十分な選択肢を用意しているレンタルサーバ事業者が、最終的にユーザーに選択されることになるでしょう。

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Index
仮想専用サーバには仮想UTMがウマ合い!
  Page1
インターネットは面倒だ!
インターネット活用のために必要なものを再認識してみよう
レンタルサーバ事業者が用意すべき“松竹梅”
レンタルサーバのセキュリティの歴史
  Page2
「仮想専用サーバ」用の「仮想専用セキュリティ」
「共有セキュリティ」の限界
「仮想専用セキュリティ」のススメ
Page3
仮想UTMの導入イメージと注意点
管理コストも軽減される仮想UTM


Profile
菅原 継顕(すがわら つぐのり)

フォーティネットジャパン株式会社
シニアリージョナルマーケティングマネージャー

2005年から日本市場の市場分析、マーケティングの企画と実行を担当。2007年から韓国のマーケティングも兼任。2008年からは、APACマーケティングのリーダーとしてアジア全体のマーケティングを統括。

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