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次世代のインプットを考えよう
──マウスとキーボードを超えたフィジカルコンピューティング(2)


バランスWiiボードをリモコンにしてみる


浦野大輔(うらのだいすけ)
サイバーエージェント新規開発局所属
2009/2/13

環境構築

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1:バランスWiiボードとPCを接続する

 Bluetoothアプリを起動して、接続の追加を行いましょう。

 バランスWiiボードの電池カバーを外すと見える赤いボタンがシンクボタンです。

 接続に成功すると、「Nintendo RVC-WBC-01」などと認識されます(図2)。

 ここまでで、バランスWiiボードの各センサの値をPCで受信できるようになります。

図2:Bluetooth設定:

2:WiiFlashを準備する

 FlashアプリはPCが受信した各センサの値に直接アクセスできないため、中継用のアプリ「WiiFlash Server」を使います。

 先ほどダウンロードした「WiiFlash 0.4.5.zip」は解凍しましたか?

WiiFlash 0.4.5\
   Core\ (WiiFlash ActionScript API)
   Documentation\ (リファレンス)
   Examples\ (サンプルfla)
   Servers\ (WiiFlash Server)

 Serversフォルダにある「WiiFlashServer 0.4.5.exe」を起動してみましょう。

 下の図のようになっていれば成功です(図3)。

図3:Bluetooth設定:WiiFlashServer 0.4.5.exe

 以上でバランスWiiボードをFlashで使うための準備が整いました!

動作確認

 Examplesフォルダにある「Balance Board Demo.swf」を開いて、バランスWiiボードに乗ってみましょう。4本のバーの長さが変化していますか?(図4)

 この4本のバーが、バランスWiiボードの各センサの値をそれぞれ表しています。

 左上辺りには総重量も表示されています!

図4:Balance Board Demo.swf

ライブラリの使い方

 このサンプルを基に、WiiFlashの使い方を学んでいきましょう。

 WiiFlashはActionScript 3の基本的なルールに基づいて作られているため、容易に習得できていい感じです。

 「new」でオブジェクトを作成して、「addEventLisner」でイベントリスナを追加、残りはイベントリスナに処理をコーディングしていくだけです。

サンプルの解説

 それでは早速、Examplesフォルダにある「Balance Board Demo.fla」を開いてみましょう。

 「ASレイヤ」の1フレーム目に、このサンプルのすべてのスクリプトがコーディングされています。

/*
WiiFlash Balance Board Demo
Note : Shows how to retrieve the Balance Board informations
*/
//////////////////////////////////////////////////////

import org.wiiflash.Wiimote; // -- 【1】
import org.wiiflash.events.ButtonEvent;
import org.wiiflash.events.WiimoteEvent; // -- 【1】
import flash.events.Event;

// create a new Wiimote
var myWiimote:Wiimote = new Wiimote(); // -- 【2】

// listen for success connection and error
myWiimote.addEventListener
           ( Event.CONNECT, onWiimoteConnect ); // -- 【3】
myWiimote.addEventListener
 ( IOErrorEvent.IO_ERROR, onWiimoteConnectError ); // -- 【3】

// connect wiimote to WiiFlash Server
myWiimote.connect (); // -- 【4】

var mySynchronize:Synchronize = new Synchronize();

addChild( mySynchronize );

mySynchronize.x = (stage.stageWidth - mySynchronize.width) / 2;
mySynchronize.y = (stage.stageHeight - mySynchronize.height) / 2

myWiimote.addEventListener
           ( WiimoteEvent.UPDATE, onUpdated ); // -- 【5】

myWiimote.addEventListener
           ( WiimoteEvent.BALANCEBOARD_CONNECT, 
           onBalanceBoardConnected ); // -- 【6】
myWiimote.addEventListener
           ( WiimoteEvent.BALANCEBOARD_DISCONNECT, 
           onBalanceBoardDisconnected ); // -- 【6】

function onBalanceBoardConnected ( pEvt:WiimoteEvent ):void

{
        
        connector_mc.gotoAndStop("connected");
        
        connect_infos_txt.text = "Balance Board Connected";
        
}

function onBalanceBoardDisconnected ( pEvt:WiimoteEvent ):void

{
        
        connector_mc.gotoAndStop("disconnected");
        
        connect_infos_txt.text = "Balance Board Disconnected";
        
}

function onCloseConnection ( pEvent:Event ):void

{
        
        mySynchronize.infos_text = 
           "Connection closed, WiiFlash Server has been closed";
        
        addChild( mySynchronize );
        
}

function onWiimoteConnectError ( pEvent:IOErrorEvent ):void

{
        
        mySynchronize.infos_txt.text =
        "Couldn't connect, make sure WiiFlash Server is running !";
        
}

function onWiimoteConnect ( pEvent:Event ):void

{
        
        removeChild ( mySynchronize );
        
        infos_txt.text = "Wiimote successfully connected";
        
}

function onUpdated ( pEvt:WiimoteEvent ):void // -- 【7】
{
        
        totalKg_txt.htmlText = "<b>Kg :</b> " + String
            ( int(pEvt.target.balanceBoard.totalKg) ) + " Kg";
             // -- 【8】
        
        tlSensor.maskmc.height = 
           pEvt.target.balanceBoard.topLeftKg; // -- 【9】
        trSensor.maskmc.height = 
           pEvt.target.balanceBoard.topRightKg; // -- 【9】
        blSensor.maskmc.height = 
           pEvt.target.balanceBoard.bottomLeftKg; // -- 【9】
        brSensor.maskmc.height = 
           pEvt.target.balanceBoard.bottomRightKg; // -- 【9】
}

■【1】

 WiiFlashのクラスライブラリをインポートします。

 ここでは、WiiリモコンやバランスWiiボードを使うための基本クラス「Wiimote」と、バランスWiiボードの各イベントを扱うクラス「WiimoteEvent」をインポートしています。

■【2】

 Wiimoteオブジェクトを作成します。

■【3】

 WiiFlash Serverへの接続に成功したときのリスナと、失敗したときのリスナを追加します。

■【4】

 WiiFlash Serverに接続します。

■【5】

 バランスWiiボードの各センサの値が通知されたときのリスナを追加します。

■【6】

 バランスWiiボードが接続されたときのリスナと、接続解除されたときのリスナを追加します。

■【7】

 バランスWiiボードの各センサの値が通知されたときのリスナです。WiiFlash Serverとの接続中は毎フレーム呼ばれます。

■【8】

 BalanceBoardオブジェクトのtotalKgプロパティから各センサに掛かる合計の重さを取得します。

■【9】

 BalanceBoardオブジェクトの4つのセンサの値をそれぞれ取得します。

 簡単なサンプルですが、おおよその仕組みは理解できたのではないでしょうか。

2/3

 INDEX
次世代のインプットを考えよう
──マウスとキーボードを超えたフィジカルコンピューティング(2)

バランスWiiボードをリモコンにしてみる
  Page1
体を使ったFlashアプリ
バランスWiiボードとは?
バランスWiiボードの仕組み
バランスWiiボードとFlashを組み合わせてできること
必要なもの
Page2
環境構築
動作確認
サンプルの解説
  Page3
ライブラリとリファレンス
サンプルの解説
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