株式会社 神戸製鋼所 都市環境・エンジニアリングカンパニー

プラットフォームを統一し、Active Directoryによりユーザー管理コストを大幅に圧縮

デジタルアドバンテージ
2001/10/10


(株)神戸製鋼所 都市環境・エンジニアリングカンパニーは、ごみ処理システムや交通システム、製鉄/ガス分離などのプラントビジネスを手がける社内カンパニーの1つである。都市環境・エンジニアリングカンパニーはこのほど、カンパニー全体に組織的に導入されていたMacintoshベースのネットワーク環境をWindows 2000+Active Directory+Exchange 2000によるネットワーク環境に全面的に移行した。その必然性は何だったのか? メッセージング・システムとして、Exchange 2000を選択した狙いは何か?また国内では珍しい、Macintoshによる大規模情報システムから、Windowsベースのシステムへの環境移行はどのように行われたのか? 周到に準備された移行計画とその実践について、責任者である都市環境・エンジニアリングカンパニーの獅山晴之氏、実際の設計・導入・検証作業を担当したコベルコシステム(株)の大津自然 氏、藤原隆利 氏にお話を伺った。

 創業から100年近い歴史を持つ(株)神戸製鋼所は、鉄鋼やチタン、アルミ、銅などの「金属素材事業」、溶接材料や溶接ロボットなどの「溶接関連事業」、圧縮機、破砕機、光ファイバ製造装置などを手がける「機械事業」、ショベルカーやクレーンなどの「建設機械事業」、環境監視システムなどの情報システムや都市開発/商業施設開発を行う「電子・情報/地域開発事業」、そして廃棄物処理設備や交通システム、製鉄・産業機械プラントなどを取り扱う「都市環境・エンジニアリング事業」と、素材・社会基盤分野を中心として、幅広い事業展開を行う巨大企業である。神戸製鋼所では、これら各事業がそれぞれ独立性を持ち、互いに自立発展を進めるように、社内カンパニー制を導入している。

 この社内カンパニーの1つである「都市環境・エンジニアリングカンパニー(Infrastructure and Plant Engineering company、以下『IPEカンパニー』と略)」は、古くから社内の情報化投資を積極的に進めており、1988年に、当時はグラフィカル・ユーザー・インターフェイスの使いやすさで他を圧倒していたApple社のMacintoshを全社的に導入し、社内ネットワークの構築と電子メール・ベースの情報交換・情報共有環境を構築した。1988年といえば、まだWindows 3.0が登場する以前であり、マイクロソフトが提供するOS(MS-DOS)上では、依然実用的なGUIを利用することはできず、ネットワーク機能も身近な存在ではなかったころだ。多くのMS-DOSユーザーが、使い勝手のよいGUIと、情報交換・情報共有のためのネットワークを切望していた時代に、IPEカンパニーはMacintoshによっていち早くそうした環境を実現したわけだ。

 しかし周知のとおり、その後Macintoshはコンシューマ色の強い路線を歩み始め、企業ユーザーであるIPEカンパニーが求めるコンピューティングとのギャップが広がっていった。そこでIPEカンパニーは、Windows 2000の登場を期に、Macintoshをベースとする従来の環境を一掃し、Windows 2000+Active Directory+Exchange 2000への移行を決定した。

 

 INDEX
[事例研究]株式会社 神戸製鋼所 都市環境・エンジニアリングカンパニー
    1.Macintoshベースのネットワーク環境をいち早く導入し、2000台規模に拡大。ネットワーク管理は煩雑さを極める
    2.ADとの連携、使い勝手のよいUIからExchange 2000を選択
    3.大規模拠点のExchange 2000サーバはクラスタリングにより信頼性を向上
    4.従来はダイヤルアップに頼っていたリモート接続にはVPNを活用
 
事例研究


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