セイコーインスツルメンツ株式会社 |
圧倒的なコストパフォーマンスでBizTalk ServerをEAIシステムに採用デジタルアドバンテージ |
セイコーインスツルメンツ株式会社(以下SII)は、ERP(Enterprise Resource Planning)やSCM(Supply Chain Management)、CRM(Customer Relationship Management)などの目的で社内に導入されたさまざまなビジネス・アプリケーションを連携させるためのEAI(Enterprise Application Integration)プラットフォームとして、マイクロソフトのBizTalk Server 2000(以下BizTalk Server)の採用を決定した。BizTalk Serverといえば、当初はBtoB(企業間取引)システムを構築するためのソフトウェアとして紹介されることが多かった。このBizTalk Serverを企業内部のアプリケーション連携に応用し、全社的なEAI基盤として導入した背景は何か? EAI専業メーカーの製品ではなく、BizTalk Serverを選択した理由は何なのか? 今回のEAI導入をはじめ、SIIの情報システム体系全体を統括するセイコーインスツルメンツ(株) ストラテジーセンター eマネジメント部長の西田眞生氏、システムを利用するユーザー側からシステム設計に参加された(株)エポリードサービス 小山サービスセンター部長の大石典利氏、実際のシステム構築を担当されたセイコーアイテック(株) 情報システム部 SE四グループ課長の五十嵐善明氏を中心にお話を伺った。 |
SIIは、世界最大の時計メーカーの1つであるセイコー・グループにおけるウオッチ製造部門が1937年に独立して誕生した(当時の名称は「第二精工舎」)。それからおよそ60年、時計製造を通じて培われた精密技術を基盤として、ウオッチ、電子辞書、腕時計型コンピュータなどを手掛ける「ウェアラブル事業」、研究・開発・生産・検査用の各種精密工業機械を手掛ける「インダストリアル・システム事業」、液晶表示モジュールやCMOS IC、光ファイバ・コネクタなどを手掛ける「ネットワーク・コンポーネント事業」、ストア・オートメーション・システムや無線カード決済システム、携帯電話コンテンツ・サービスなどを手掛ける「e-ソリューション事業」などの多角化を進め、現在では年商2200億円(2000年度実績)、従業員数5400名という規模に成長した。
現在SIIは、社内のあらゆるマネージメント業務のデジタル化を進める「eマネジメント構想」を打ち立て、各種事業の差別化や効率化、社内の情報基盤整備を進めている。SIIではすでに、CRMやSCM、ERPなどのビジネス・アプリケーションを展開・運用している。しかし、ERPなどの情報基盤整備の対象から外れたアプリケーション、例えばSFA(Sales Force Automation)などは現場のニーズに応じて導入され、基本的にそれぞれが独立、または個別に接続されている状況で、各アプリケーションに蓄積された情報全体を簡単に一望する方法がなかった。
そこでSIIは、EAIシステムを構築し、既存の各アプリケーションをこのEAIを通して連携させることで、製品の付加価値向上や、経営層の迅速かつ的確な意思決定を支援するための情報基盤とすることを決定した。そしてSIIは、EAI構築用のシステムとしてマイクロソフトのBizTalk Server 2000を選択した。このEAIシステムに基づくビジネス・アプリケーション連携として、まずはSAP R/3の顧客管理モジュールと、フィールド・エンジニアが使用するWebフロントエンドをBizTalk Serverを基盤として統合化することから始め、将来的には、BizTalk Serverを全社レベルのビジネス・アプリケーション統合基盤として発展させることを決定したという。
並みいるEAI専業メーカーの製品ではなく、BizTalk Serverが選択された理由は何だろうか? そこには、圧倒的なコストパフォーマンスの高さと、信頼できるコンサルティング・サービスがあった。
INDEX | ||
[事例研究]セイコーインスツルメンツ株式会社 | ||
1.フレキシブルなビジネス・アプリケーション連携にはEAIが必須 | ||
2.Webソリューションの必要性 | ||
3.紙ではなしえなかった圧倒的な情報量とスピード | ||
技術コラム:BizTalkはどこまでEAIに使えるのか? | ||
「事例研究」 |
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