Windows 2000 キーワード

Neptune

ネプチューン

デジタルアドバンテージ

 ([追加情報 2000.5.7]以下の記事は、1999年11月時点で執筆、公開されたものである。当時のロードマップでは、Windows ME(Millennium Edition)の後継となるコンシューマ向けWindows OSとして、コードベースをWindows 9xからWindows 2000のそれに切り替えたNeptune(ネプチューン)が発表される予定だった。しかし2000年が明けると、Microsoftは当初のこの計画を見直し、コンシューマ向けだけでなく、コンシューマ用途とビジネス用途の双方を対象とすると方針を改め、開発コード名をWindows Whistler(ウィスラー)とした。その後のWindows OSのロードマップの詳細については、別稿「Insider's Eye:ベールを脱いだWhistler −− MicrosoftがWinHEC 2000にてWindows製品群の最新ロードマップを公開 −−」を参照のこと)

 マイクロソフトがコンシューマ向けWindows OSとして、Millenniumの次バージョンとして開発を進めているOSの開発コード名。MillenniumまではOSコアにWindows 9xを使っていたが、このNeptuneではWindows NTコアが使われる。

 Neptuneに関する情報はまだほとんどないのが現状だが、さまざまなメディアでささやかれている情報をまとめると、おおよそ次のようになる。

強化ポイント 内容
Webオリエンテッドのユーザーインターフェイス Webテクノロジを使用して、Millenniumをさらに発展させたユーザーインターフェイスを実装する
MSNとの密接な連携 MSNの各種サービス(電子メール、データ/ファイル格納、ソフトウェアダウンロード)をシェルから透過的に利用可能にする
エラーメッセージの最小化、単純化 意味不明のエラーメッセージは表示せず、またユーザーが対処すべきことをわかりやすいメッセージで表示する
Universal Plug and Playサポート Millenniumと同じく、家庭内の情報機器をネットワーク接続するためのUniversal Plug and Playインターフェイスをサポートする。自動的にネットワークスタックを構成し、Universal PnPデバイスを利用可能にする
システムの自動修復、更新 WinToneに対応し、システムに障害が発生した場合でも、これを自動修復する
Neptuneの主要な機能強化点

 表中のWinToneは、Sun Microsystems社が提唱したWeb Toneに対抗するコンセプトである。Web Toneは、コンピュータをネットワーク環境に簡単に接続し、ネットワーク経由でさまざまなサービスを受けられるようにする技術だ(Web Toneの詳細はこちら)。電話では、どこで受話器をとっても同じトーン音(「ツー」音)が聞こえ、ダイヤルできるが、これと同じようにコンピュータをネットワークに簡単に接続できるようにするという意味で、このように命名されている。Sun Microsystems社は、自社のOSであるSolarisをWeb Toneの基盤に据えている。これと同じようなコンセプトをWindows OSを使って実現しようとするのがWin Toneである。Neptuneは、このWin Toneをサポートする最初のOSとなる。Win Toneサポートにより、システムに何らかの障害が発生した場合でも、これを自動的に修復したり、更新したりできるようになるとしている。

 Neptuneの実行環境としては、現在のデスクトップPCやノート型PCのようなフルスペックのパーソナルコンピュータばかりでなく、特定用途向けの情報機器も念頭に置いている。具体的に検討されているのは、主にゲームを楽しむために開発されるGame PCと、インターネットアクセスに特化されたMedia PCである。これらGame PCとMedia PCの開発ベンダ向けに、Neptuneのアダプテーションキット(OSを移植するための開発キット)が提供される模様である。

 更新履歴

【2000.5.7】Windows OSの最新ロードマップへのリンクを冒頭部分に追加しました。


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