[System Environment] | ||||||||||||||
使用中のファイルをmovefileコマンドで次回起動時に削除する
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解説 |
エクスプローラの削除メニュー([Del]キー)や、コマンド・プロンプト上のdel/rmdirコマンドなどを使ってファイルやフォルダを削除しようとしても、何らかの理由で拒否されることがある。たとえ管理者権限でログオンしていても、である。
ほとんどの場合、ファイルやフォルダが削除できない理由は、「誰か」がそのファイルやフォルダにアクセスしていたり、オープンしていたりするからである。「誰か」とは、例えばシステム・プロセスやサービスであったり、ほかのユーザー(のプログラム)であったりする。
C:\>cd /d %TMP% ……TMPフォルダへ移動する |
これらの事情を分かったうえで、それでも強制的にファイルを削除したい場合は、エクスプローラの削除機能やdelコマンドなどの代わりに、Sysinternalsのmovefile.exeコマンドを使うとよい。これはファイルを移動/削除させるコマンドであるが、すぐに実行されるわけではなく、次回システムを起動したときに実行させるコマンドである。実はこれはWindows OSが持つ、「システム起動時に、ファイルの名前(パス)を変更したり、削除したりする機能」に登録するためのコマンドだ。内部的にはMoveFileExというAPIを使用している(次のサイト参照)。
Windows OSにService Packや修正プログラムを適用する場合、すぐに適用してしまっては現在実行中のシステムやアプリケーションなどが動かなくなる可能性がある。そこでこれらのインストーラでは、ファイル置き換え/削除の要求をレジストリ中の特定の場所に「登録」しておき、次回システム起動時に実際の処理を行うようになっている。システム起動時にはまだサービスやWindows OSカーネル・モジュール、ドライバなどが起動していないため、ファイルの削除や更新などが実行できるというわけだ(その仕組み上、すべてのファイルやフォルダを削除できるわけではない。いくつかのシステム・ファイルなどは使用中のため、やはり削除できない)。
movefileコマンドは、指定されたファイルをこの移動要求リストに登録する機能を持つ。またpendmoves.exeというコマンドは、現在登録されているリストを表示する機能を持つ。本TIPSではこれらのコマンドを紹介する。
操作方法 |
Sysinternalsのmovefileとpendmovesコマンドは以下のリンクから入手できる。
ここからPendMoves.zipファイルをダウンロードし、適当なフォルダへ解凍して、実行パスを通しておく。
movefileコマンドでファイルを削除する
movefileコマンドの使い方は次の通りである。
C:\>movefile /? ……ヘルプの表示 |
引数として、移動元のファイルと移動先を指定するだけである。移動元としてファイルやフォルダを指定できるが、ワイルドカードは使えない。必ず1つずつファイル/フォルダ名を指定する。
移動先を指定すると、そのフォルダへファイルが移動するが(もしくは名前の変更になるが)、空の文字列「 "" 」を指定すると、移動/名前変更ではなく削除になる。
F:\TMP>movefile "cdstmp_3092_4" "" ……このファイルを削除する |
movefileコマンドの実行後、システムを再起動するまで、指定したファイルは移動も削除もされない。これは対象ファイルが即座に移動/削除できてもできなくても変わらない。実際に処理されるのは再起動後である。
pendmovesコマンドで移動/削除されるファイルを確認する
movefileコマンドで移動/削除を指示したファイルは、pendmoves(pending move)コマンドで確認できる。このコマンドには引数はなく、単に実行するだけでよい。
F:\TMP>pendmoves ……pendmovesコマンドで確認する。インストーラなどで登録されている項目も表示される |
先ほどmovefileで指定したファイル以外にも、プログラムのインストーラや修正プログラムなどによって登録された項目も表示されている。
移動/削除の実行
movefileでファイルの移動や削除を登録したら、あとはシステムを再起動するだけである。すると次回起動時に自動的にファイルが処理され、登録済みの項目も削除される(pendmovesの結果は空になるし、ごみ箱にも残らない)。
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このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
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