「Googleレンズ」といえばスマホ用アプリを連想しがちかもしれません。しかし、デスクトップ版Google ChromeにもGoogleレンズの機能が組み込まれていて、Webページのイメージから簡単にWeb検索ができるようになっています。その利用方法を紹介します。
対象:Windows OS(デスクトップ)版Google Chrome(Ver.128以降)
Googleは2024年8月1日に、デスクトップ版ChromeでGoogleレンズの機能が本格的に使えるようになることを発表しました(Google The Keywordブログの「3 new Chrome AI features for even more helpful browsing」)。
以前から、ブラウザペイン内の画像を右クリックするとGoogleレンズによる検索が可能でした。今回の更新により、簡単かつChromeに密接した使いやすいUIで利用できるようになりました。
執筆時点の最新版であるChrome Ver.128では、既にGoogleレンズが簡単に利用できるようになっています。そこで本記事では、Windows OS(デスクトップ)版Chromeを対象として、このGoogleレンズを利用する方法を紹介します。
デスクトップ版ChromeでGoogleレンズでの検索をするには、対象のWebページを開いてから、以下のようにアドレスバー(オムニボックス)のGoogleレンズのアイコンをクリックします。
ウィンドウ幅が狭い場合、アドレスバーをクリックしたときに「Googleレンズ」というテキストが省略されることがあるので注意しましょう。
Googleレンズを呼び出すと、表示されているページ内で検索する対象を選択するモードになります。ここで検索したい画像をクリックすると、以下のように対象が自動的に選択され、Web検索が実行されます。その結果は右側に現れるサイドパネルに表示されます。
サイドパネルの検索結果の上端にある検索窓にキーワードを加えて[Enter]キーを押すと、絞り込み検索ができます。
元のページに戻ったり、表示されているのとは別の箇所を検索したりしたい場合、ページイメージの外側をクリックするか、[ESC]キーを押してGoogleレンズを終了します。
意図したのとは異なる対象が検索されてしまった場合は、マウスでドラッグして範囲指定して検索するとよいでしょう。
Googleレンズによって自動的に文字列(テキスト)と認識されている部分は、マウスポインターで選択すると、その文字列で検索が実行されます。それをクリップボードにコピーしたり翻訳したりすることも可能です。
写真などの画像に限らず、Webページ上ではテキストとして記載されている部分でも、上記のようにGoogleレンズで選択できれば検索できます。ブラウザペイン内に検索したいテキストが複数表示されているなら、いちいち選択して右クリックメニューからGoogle検索を実行するより、Googleレンズで次々と選択して探した方が早く結果を知ることができるかもしれません。
今後、サイドパネルに表示される検索結果には、AIによる概要表示も追加される予定とのことです(執筆時点で日本ではまだ表示されないようです)。
Googleレンズをよく使う場合、以下の手順でツールバーにGoogleレンズのアイコンを追加しておくとよいでしょう。いちいちアドレスバーにフォーカスを移さずとも、ワンクリックでGoogleレンズを呼び出せるようになります。
上記の他にもGoogleレンズを呼び出す方法はあります。
ただ、いずれも2回以上のクリックやキー操作が必要です。
アドレスバーをクリックしてもGoogleレンズのアイコンが表示されない場合は、まずデフォルトの検索エンジンがGoogleであることを確認しましょう。それには以下のように設定ページで検索エンジンの種類を確認します。デフォルトの検索エンジンがGoogle以外に設定されていたら、Googleに変更してみましょう。
それでもGoogleレンズのアイコンが表示されない場合は、Chromeが最新版か確認します。その手順は本連載の「Google Chromeを手動で最新版にアップデートする」を参照してください。
その他には、Chromeの試験的な機能(Experiments)でGoogleレンズが無効化されている可能性も考えられます(詳細は後述)。
執筆時点のGoogleレンズでは、URLをエンコードしたQRコードの画像を選択しても、「該当する記事が見つかりませんでした。」と表示され、URLを取得できませんでした。
一方、その他の文字列をエンコードしたQRコードなら、Googleレンズはその文字列を自動的に抽出して表示してくれます。もちろんクリップボードへのコピーも可能です。
将来は分かりませんが、今のところ、QRコードからURLを取り出すには別の手段に頼らざるを得ません。
Webページを覆うように表示されるGoogleレンズのUIが気に入らない、という場合には、Chromeの「試験的な機能(Experiments)」を利用してGoogleレンズを無効化し、以前の画像検索のUIに戻すことができます。
上記のメニューで[Default][Enabled]のいずれかを選択すれば、再びGoogleレンズは使えるようになります。
なお、この試験的な機能の有効化/無効化はChromeの将来のバージョンで廃止されることがよくあります。その場合、無効にしていたGoogleレンズが強制的に有効化される可能性が高いことには注意が必要です。
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