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新着サポート技術情報を効率的にチェックする方法

―― RSSフィード・サービスを活用する ――

解説をスキップして設定方法を読む

デジタルアドバンテージ 島田 広道
2004/06/12
2008/10/31 更新
不具合情報や活用ヒントなどが満載されているマイクロソフトのサポート技術情報(KB)は、管理者の心強い味方である。
サポート技術情報のRSSフィード・サービスを使えば、毎回Webページをチェックしなくても、プッシュ型で新着・更新情報を取得できる。
解説

 マイクロソフトは自社製品に関する不具合情報や修正プログラムに関する情報、活用ヒントなどの関連技術情報を「サポート技術情報」としてインターネット上で公開している。これは実に膨大な情報データベースで、システムの展開時や運用時、トラブル発生時など、何かにつけ検索すると、役立つ参考情報が見つかるという、管理者にとっては非常に頼もしい存在である。

 このサポート技術情報については、連日のように新規情報が追加されたり、既存情報が更新されたりしている。読者の中にも、こうした新着・更新情報に常に目を光らせている人がいるかもしれない。これらの情報を定期的にチェックすることで、障害の発生を未然に防いだり、より効率的かつ効果的なWindows管理術を身に付けたりすることができる。

 以前マイクロソフトは、サポート技術情報の新着リストを一覧にするページを提供していて、それを毎日チェックすれば最新情報を常にキャッチできた。しかし現在は、RSSフィード・サービスによる新着通知に代替されている。これにより、いちいち自分から情報を取りに行くプル型ではなく、相手から自動的に情報が送られてくるプッシュ型での通知が利用できる。

RSSの詳細解説

 RSS(RDF Site Summary)は、Webサイトの更新情報を提供するためのXMLベースの標準言語仕様である。RSS形式のデータで更新情報を提供しているWebサーバなら、RSS対応のリーダー・ソフトウェア(RSSリーダー)を利用することで、ブラウザを使って自分からサイトにアクセスしなくても、Webサイトの新着情報を定期的に取得できるようになる。メールのPOPプロトコルと同様に、内部的にはRSSリーダーがWebサイトにリクエストして情報を取得しているのだが、リクエストは自動的に実行されるので(周期はユーザーが設定する)、ユーザーから見れば更新情報がプッシュ型で配信されているように見える。RSSの詳細については、関連記事を参照されたい。

RSSによる更新情報の取得
RSS対応リーダーは、定期的にWebサーバに対してRSSデータの取得要求を発行する。するとWebサーバは、RSS形式で記述された更新情報をRSSリーダーに返す。RSSリーダーは、取得した更新情報を基に、更新情報一覧をユーザーに表示する。

  設定方法

RSSリーダー・ソフトウェアを用意する

 RSS形式の情報を取得するには、RSSに対応したリーダー・ソフトウェアが必要だ。有償製品から無償ソフトウェアまで、すでにさまざまなRSSリーダーが開発され、提供されている。これらについても前出のInsider.NETの記事が詳しい。

 また最近のWebブラウザならRSSリーダーの機能を標準で搭載していることも多い。具体的にはInternet Explorer 7(Windows Vista以降ではOSに標準装備)やFirefox 3、Opera 9、Safari 3などが挙げられる。こうしたWebブラウザを使っている場合、取りあえず始めてみるなら、Webブラウザ内蔵のRSSリーダーが手頃だろう。

Internet Explorer 7レビュー

 以下本稿では、Internet Explorer 7(IE 7)のRSSリーダーを使った例を示す。RSS対応を含むIE 7の詳細については関連記事を参照していただきたい。

新着サポート技術情報のRSSフィード・サービスを登録する

 RSSリーダーを用意したら、新着サポート技術情報のRSSフィード・サービスのアドレスを指定して購読の設定を行う。それには、まず以下の製品ごとのRSSフィード一覧ページをWebブラウザで開く。

 以下の画面のように、このページにはマイクロソフトの製品名が並んでおり、それぞれRSSフィードのアドレスへのリンクが設定されている。そのアドレスを指定すると、各製品に関する1カ月分の新着サポート技術情報がフィードされる(更新は毎日)。製品ごとにRSSフィードが分類されているため、特定の製品に関する情報だけ(Windows Server 2003、SQL Server 2005など)を取得することもできる(逆にいえば全製品一括で新着を確認することはできない)。

新着サポート技術情報のRSSフィード一覧ページ
製品名にリンクされているアドレスをRSSリーダーに設定すると、その製品に関する過去1カ月分の新着情報がフィードされる。
対象製品の頭文字を選んでクリックすると、その製品のリンク付近まで素早くジャンプできる。
対象製品の一覧。RSSフィードを設定するには、各製品名のリンク先アドレスをRSSリーダーに設定する。IE 7の場合はそのままクリックする。→

IE 7のRSSフィード登録画面
IE 7から上記のRSSフィード一覧ページで「Windows Server 2008」のリンクをクリックしたところ。
  これをクリックして表示されるダイアログボックスで[購読]ボタンをクリックすると、IE 7にこのRSSフィードが登録される。
  RSSフィードを登録しなくても、このように新着情報のタイトル一覧が表示される。これをクリックすることでも当該サポート技術情報のWebページが表示できる。

RSSフィードされた情報をチェックする

 次の画面は、IE 7を利用して、新着サポート技術情報一覧を表示したところである。

IE 7で新着サポート技術情報の一覧を表示したところ
新着サポート技術情報のRSSフィード・サービスを利用すれば、製品ごとに新着状況をプッシュ型でチェックできるようになる。
前述の手順で追加した新着サポート技術情報の項目。
左のツリーで選択したことで表示された新着情報の1つ(ここではWindows Server 2008に関する情報を選択している)。このタイトルをクリックすると当該サポート技術情報のWebページにジャンプする。
この新着情報をフィードした日時。当該サポート技術情報の最終更新日ではないので注意。
これをクリックすると当該サポート技術情報のWebページにジャンプする。
選択した製品の中で新着情報を絞り込むための検索メニュー(対象はタイトルのみのようだ)。ここではWindows Server 2008に関する新着25件に対し、「Vista」という単語を指定したところ、10件に絞り込めた。
新着情報一覧の並び順を変更するには、この[日付]か[タイトル]のいずれかをクリックする。

 このRSSフィード・サービスで提供される情報は、サポート技術情報のタイトルとURLに限られる。このようにRSSで送信されるのは通知用の概要情報だけなので、詳細についてはマイクロソフトの当該サポート技術情報Webページを参照することになる。End of Article

更新履歴
【2008/10/31】最近の事情を反映して、記事を加筆・修正しました。

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