BPM・BRM・SOA専門家が語る、これからのシステム構築
2007/2/9
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導入後のオペレーショナルエクセレンス──アビーム コンサルティングのBPMコンセプト
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アビームにおけるプロジェクトの定義は、「入れて終わり」の従来型プロジェクトではなく、使いこなすという点を重視しており、運用支援までをその範囲にしている。運用支援の核となるのが「オペレーショナルエクセレンス」という考え方で、業務指標モニタリング、経営指標改善、ローカルヘルプデスク(LHD)強化、ユーザーLHD強化、業績連動評価の5つのコンセプトがある。
オペレーショナルエクセレンスの目的は、導入後の新業務プロセスシステムの活用レベルを、旧システムの活用レベルまで戻す期間を短縮することと、新システムの活用を促進し、戦略目標達成速度を加速させることだ。
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データ精度を継続的に維持するオペレーショナルエクセレンスの流れでは、PDCAサイクルの継続的実践による改善活動が大切になる。一例として、まずプランニングでオペレーショナルエクセレンスマップを使用する。これは、陥りやすい点をリスト化し、期待される点や責任範囲を記載するものだ。次に、業務指標マップを使ったデータ分析、洗い出しを行う。その後、ワークショップを開催し、決定した改善活動を実施する。そして、定期的なレビュー会を実施し、運用を定着させる。
オペレーショナルエクセレンスにおける戦略目標達成のためには、施策指標向上が不可欠だ。そのためには、定量的な目標の設定と継続的な改善活動を支える十分な準備作業が必要条件となる。現状分析、戦略目標と施策、業績評価指標の策定、目標値の設定など、それぞれのステップで成果物の定義をする。現状分析なら経営診断レポート、戦略目標と施策の策定なら全社戦略マップや活動単位組織別戦略マップなどのテンプレートを用意し、改善活動のサポートを行っている。そして、指標のモニタリングを行う際には、ソフトウェア各社が発売するBAMやBIソフトを利用し、よりフレキシブルな情報の効果的活用を促進させるといったシステム化への支援もしている。
Business Process Excellenceの実現に向けて──SAP社とIDSのP2A Process to Applicationへの取り組み
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弊社の「ARIS」は、戦略の策定、プロセスの検討、プロセスを評価するときのコンテンツを提供、もしくは検証するためのデータを引っ張ってくる役割を担うツールだ。このARISを使い、プロセス指向型の企業になり、「Business Process Excellence」に近づいていただきたいと考えている。
このBusiness Process Excellenceを実現するために、プロセスの戦略(計画)、設計、導入(実行)、評価というサイクルにおいて、製品・サービスを工夫し、皆様にソリューションとして提供する。企業の革新に向け、企業パフォーマンスマネジメント(CPM)、BAM、内部統制などの領域で使えるものだ。BPMを実践するために誰がやるかだが、BPM組織が主導する。
次に、SAPと「ARIS for SAP NetWeaver」を開発している背景として、来るべき技術に対しいかに準備するか、ビジネスプロセスとシステムとのギャップをいかに埋めていくか、そしていかに「見える化」してTCOをいかに削減するかがある。それらに対して、1993年から独IDSシェアーと独SAPが一緒に研究開発を進めてきた。その成果が1998年に「ARIS for R/3」という製品の出荷につながり、2000年にはmySAPに対応した「ARIS for mySAP」をリリース。2004年には「ARIS for SAP NetWeaver」を出荷し、2006年後半には、プロセスをデザインする分野でARISがOEMとして組み込まれる予定だ。
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EAアプローチによるSOA導入
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アクセンチュアではSOAを、第1にビジネスに直結する技術、あるいは考え方だととらえている。いわば、競争力の源泉となり得るビジネスプロセスの構築、エンタープライズ・インテグレーション実現の基盤となるものだ。第2に、SOAの価値はエンタープライズ・アーキテクチャ(EA)とあわせて考えたときに最大化される。第3に、SOAの導入には多大な時間と投資が必要だ。単なる新技術による置き換えではなく、ビジネスプロセス、データ組織を抜本的に見直していかなければならない。また、効果的かつ継続的にSOAを導入するためにはガバナンスが必須になる。さらに、こういったすべての取り組みをガイドしていくロードマップ、プロジェクトを進めていくジャーニー・マネジメントも不可欠だ。
アクセンチュアでは、システムの計画段階から展開、定着化、さらに定着化後の運用までカバーした方法論「アクセンチュア・デリバリ方法論」(ADM)を持っている。その中に、EAのアプローチでSOAを導入していく「EA/SOAトランスフォーメーション」があり、これを利用することで、期間を短縮することができる。
「SOA成熟モデル」とエンタープライズ・サービスバス(ESB)──SOA導入のメリットをビジネスとIT投資の観点から示すために
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SOAの理想的な環境としては、データとプロセスのフローが全社的に共有される環境にあり、またさまざまなプラットフォームに対してフリーであり独立性が高いものでなければいけない、とわたしたちは考えている。
エンタープライズ・サービスバス「Sonic ESB」の役割を大まかにいうと、1つはサービスを公開するもの。ビジネス機能を、アプリケーションからサービスという形で切り出し、それを公開する機能だ。もう1つは、アプリケーションもしくはその切り出したサービスを連携することによって、アプリケーション統合を行うこと。
ESBの要件として重要なのは、1つ目はサービスを配備して実行するための「サービスコンテナ」だ。弊社ではサービスコンテナと呼ぶが、これをアプリケーションサーバで実装されるケースもある。弊社は必ずしもアプリケーションサーバを必要としない、ライトウェートなサービスコンテナ(ESBコンテナ)を実装している。2つ目は、サービスを仲介する、つまり条件によって、コンテンツの中身によって分岐する、またはフォーマットを展開する、いわゆる仲介(メディエーション)機能だ。3つ目は、サービスとサービスを対話させるためのメッセージングバックボーンだ。弊社は、少なくともこの3つをもって、ESBの機能をすべて満たしていると考えている。
他社との差別化を図るために注力するのは、「分散サービスアーキテクチャ」という部分。1つは、このサービスを実装する部分に対して、「ダイナミックなサービスのコンフィギュレーション」が可能だということ。ご存じのように、サービス化されるということは、何をサービス化するのか、どうすればいいのかと、それがまず1つ目のハードルになる。ソニックの場合は、それに対して80種類余りのテンプレートを提供する。基本的には、それに対してパラメーターを設定することによって、サービス化が容易になるサポートを行っている。
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