インフォテリアがXML対応BtoBサーバを発表
2000/10/31
インフォテリアは30日、都内で発表会を開き、BtoBに用途を絞ったXMLサーバ「Asteria」(アステリア)を発表した。XMLデータによるBtoBは大きな潮流となっており、マイクロソフトがBizTalk Server 2000を投入予定など、今後大きな市場を形成するとみられている。AsteriaはそうしたBtoBを実現することを目的とするサーバ製品。
日本のRosettaNetはインフォテリアがつなぐ!と宣言する平野社長 |
同社代表取締役社長の平野洋一郎氏は、発表の席上で「Asteraは、インフォテリア発足以来最大の発表」だとした。
BtoBを実現するには、XML文書を通信プロトコルに載せて送受信する機能だけではなく、相手とどのような手順で文書をやり取りするのかという、ビジネスプロセスを管理する機能が必要となる。たとえば、発注書を送信後、24時間以内に返信がなければ、その発注書は受領されなかったものとみなす、といったことをお互いのシステム間で取り決めておいた上で実装しなければならない。RosettaNetなどBtoBのための標準化団体では、こうしたビジネスプロセスまで含めた標準化を行っている。さらに、どのような内容の書類が、いつ、誰に向けて発送され、自社がどのような書類を受け取ったか、という記録も重要だ。
世界初のB2BアプライアンスとなるAsteria.Planet。デジタルデザインとの共同開発 |
Asteriaは、こうしたXMLの通信機能、ビジネスプロセスの管理、書類のトラッキングといった機能が含まれている。ビジネスプロセスの記述にはJavaScriptを使ってプログラミングできるほか、RosettaNetをはじめ、標準化されたビジネスプロトコルをカプセル化した「プラグイン」を適用することで、さまざまなビジネスプロセスに対応するようになっている。
平野氏は、Asteriaの特徴として「XMLネイティブであること、ビジネスプロセスをプラグインできること、そしてBtoBアプライアンスとなるAsteria.Planet」の3つをあげた。
Asteriaは、Solaris対応のサーバソフトウェアと同時に、BtoBアプライアンスとなる「Asteria.Planet」が登場する。Asteria.Planetは、接続先が限定される中小規模取引向けに、安価に導入できるBtoBのためのハードウェア。同社では「B2Bルータ」と呼ぶ。必要な機能が最初から組み込んであるため、導入が容易ですぐにBtoBが始められるという。
Asteriaの機能としてRosettaNetのプラグインのほか、cXML、xCBL、ebXMLなど他のビジネスプロトコルのプラグインなどが今後提供される予定。もちろんカスタマイズも可能となる。また、Java、COMやSOAPによる他サーバとの通信機能、HTTP、SMTPも備える。セキュリティ機能として、PKIベースの認証、暗号化、アクセスコントロールが可能。
Solaris対応のAsteriaは、接続数制限なしで、RosettaNet基本ライセンスを含む価格が2400万円から。Asteria.Planetは接続数2からで、本体価格95万円。追加1接続ライセンス1つにつき40万円。いずれも2000年1月から出荷予定。
(編集局 新野淳一)
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