ロータスの同期型コラボレーションツール、ついに登場

2001/2/15

 ロータスは2月14日、Web上でリアルタイムのコラボレーションが実現する「ロータス Sametime R2.0」を発表した。

 新製品はインターネットや企業ネットワークを介して、在席確認、ホワイトボードやアプリケーションの共有、音声・動画を配信しながらの遠隔会議、インスタントメッセージ(IM)などが可能となるグループウェア。クライアント側に必要な機能はWebブラウザのみで、専用のプラグインなしに各機能が展開される。特に会議では、プレゼンテーション資料など必要なアプリケーションを共有エリアに添付すれば、アプリケーション画面を共有しながらのテレビ会議が実現する。

 IM機能は米国を中心に、AIM(AOLの提供するIM機能)など個人ユーザーベースで急速に広まっており、近年になって企業システムとして専用で利用するニーズが高まりつつある。リアルタイム性から、電子メールに代わるツールと位置付ける米国企業もあるという。

 特徴として、サーバでの帯域管理・制御、高いセキュリティ、Javaアプレットの利用、機能を全てモジュール化したコンポーネント構造などがある。同社によれば、社内コミュニケーションだけでなく、遠隔教育、BtoBでの取引先とのやり取り、ヘルプデスク、コールセンターなどBtoCでの顧客サービスでの利用も可能という。バージョン1.5と比較して、LDAPベースのディレクトリのサポート、ノーツ/ドミノR5にインストール可能などが新しい機能となる。

 提供の形態としては、既存のドミノユーザーへのアドオンとしての販売、アプリケーションに組み込むコンポーネントとしての提供、ISPやポータル提供企業への提供のほか、ASPとして同社がホスティングすることも予定しているという。

 同製品のバージョンは2.0。1998年に同社にジョイントしたイスラエルUbique社のIM技術がコアとなっている。1999年にバージョン1.0が発表されたが、これまで日本では展開の体制を敷いてこなかった。この日の発表で同社代表取締役 安田誠社長は、今バージョンより日本での販売体制に本腰を入れることを明らかにした。「日本では(米国に比べ)常時接続など環境に遅れがあり展開を控えてきた。だが、今日の企業の接続やインフラ環境を見ると、ほとんど差がなくなった」と安田社長。

 3月2日より提供を開始する。価格は1ライセンスが3900円、Extranetサーバーライセンスの場合は1ライセンス142万9300円。すでに100社以上から引き合いがあり、当面は既存顧客を対象に展開する。「機能と価格で差別化を図る」と同社マーケティング本部副本部長 香取邦彦氏は意気込みを見せた。

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