ICカードと指紋認証を一体化した認証システム

2001/3/9

 NTTデータと三菱電機は3月8日、ICカードと指紋認証技術を組み合わせた認証システムを開発したと発表した。

 ICカードを利用した従来の認証システムでは、カード認証は実現するがそのカードの持ち主(カード・ホルダー)本人の認証は行えず、課題とされてきた。また、バイオメトリクスの1種である指紋認証に関しても、端末が個人情報を保持するため、個人情報の管理など運用面で問題があった。

 今回、両社ではこれらの問題に着目し、NTTデータのICカード技術と、三菱の指紋認証技術を組み合わせて開発を行った。具体的には、ICカードリードライターと指紋照合装置を一体化、認証データの暗号化を行った。これにより、より強固なセキュリティを実現するとしている。

 両社ではネットワーク型とスタンドアロン型の2種類の利用例を想定している。ネットワーク型での認証の際には、ICカードリードライター(「指紋認証付きICカードリードライター」)上にICカードを通し、指置きに指をあてる。ICカードから指紋データの読み出しが行われ、ネットワーク管理システムと連動し照合処理を実行、ログオンが完了する。スタンドアロン型では、リードライターでICカードと指紋照合を行うだけでよい。

 ICカードには互換性のある汎用OSカード(MULTOS、JAVA Cardなど)を採用しており、他のアプリケーションとの連携が可能だ。ICキャッシュカードやICクレジットカードと組み合わせることもできる。官公庁・自治体などのシステム、金融などのEC関連システム、ビル入退室システムなどでの利用を想定しているという。

[関連リンク]
NTTデータの発表資料
三菱電機

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