Visor用モバイルモデム内蔵GPSモジュールが登場

2001/4/16

 グルージェントは4月16日、ハンドスプリングのVisorで利用可能なGPSモジュール「GlueLocation」を5月25日より店頭販売することを発表した。価格は3万9800円。4月25日より同社のWebサイトで予約受付を開始する。
Visorに装着された「GlueLocation」。本体は単4形乾電池2本で動作する。電池を含めた重量は100gと軽量だ

 GlueLocationはグルージェントと松下電工が共同開発を行ったSpringbord対応のGPSモジュール。GPSチップには米SiRF Technology社のチップを採用し、高感度を実現したとしている。また、本体に携帯電話と接続できるモデム機能を内蔵するため、別途モデム・モジュールを用意することなくWebブラウザの利用やメールの送受信が可能なほか、地図データのダウンロードや将来サービスの充実が予想される位置情報サービスコンテンツの受信が可能だ。

 さらには2MbytesのフラッシュROMを標準で搭載し、地図情報やアプリケーションの格納領域として利用することができる。本体は単4形乾電池2本で動作するが、「Visor Prism」、「Visor Edge」については付属の充電機能付きクレードールを利用すれば電池なしで利用することもできる。

 GPSを利用するためのアプリケーションとして、米GeoDiscovery社とグルージェントが共同開発した地図ブラウザ「GeoView Mobile」を標準で搭載。GPSで受信した緯度・経度・高度などの情報と地図情報を連動させ、現在位置の検索・表示を行うことができる。

 地図データにはアルプス社が提供する1/25万相当の全国広域地図と1/10万相当の詳細都市図が付属のCD-ROMに添付されるため、モジュール購入後すぐにGPSの機能を利用することができる。また、無償で提供されるSDKを利用し、GIS(位置情報)サービスを利用するアプリケーションの開発が可能だ。

 位置情報サービスは将来のマーケットの拡大が期待される分野だが、GlueLocationはGPS機能と位置情報コンテンツを受信するためのモデム、開発環境がワンストップで提供する製品のため、位置情報サービスの構築を目指す企業にとって大きな注目を集める製品となると予想される。

 コンシューマ向けの店頭販売における総代理店は、エム・ディ・エスが担当し、物流のほか一般サポート業務等を行う。グルージェントは、サイベース アイエニウェア・ソリューション事業部とともに、同社のSQL AnywhereR Studioに含まれるUltra LightとGlueLocationを組み合わせた企業向けソリューション構築事業を展開するほか、GlueLocationを使ったモバイルGISサービス構築のためのサポート業務を6月から展開する予定だ。

仕様
電源 単4形乾電池2本またはDC 5V(Visor用充電クレードル使用時)
寸法 99mm×54mm×26.5mm (L×W×H)
重量 100g(電池含む)
GPS:受信感度 -145db(トラッキング時)
GPS:即位時間 HOTスタート時 30秒、COLDスタート時 60秒
モデム仕様 対応方式:800MHz帯PDC方式携帯電話(回線接続およびパケット接続)
フラッシュメモリ 2MBytes
付属品 携帯電話接続ケーブル、ソフトウェアCD-ROM

(宮下知起)


[関連リンク]
グルージェント
GlueLocation紹介ページ(4月25日〜予約受付開始)
エム・ディ・エス

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