複数の機能を統合したWebアプライアンス製品が発表
2001/6/6
米ClickArray Networksは、Webサーバの負荷分散(SLB)、プロキシキャッシュ、Webセキュリティ、クラスタリング(HA)、SSLアクセラレータ、広域負荷分散(GSLB)、それにコンテンツ・デリバリ(CDD)の7つの機能を統合し、1台のハードウェアで実現するWebアプライアンス製品を発表した。今回日本で発表された製品は、大規模Webサイトをターゲットにした「Array1000」と、小規模Webサイトをターゲットにした「Array500」の2モデルで、発売は秋の予定で、価格はオープンプライス。
WebサイトにクラスタリングやSSLアクセラレータなどを導入する際、通常は複数のベンダーの製品を組み合わせて利用する。しかし、それでは機器間のデータ伝送に時間がかかり、最終的にWebサーバの反応が遅くなる可能性がある。さらに、システムが複雑化するというデメリットがある。このような場合に同社の製品を利用することで、このデメリットがなくなるという。これを実現しているのは、1回のTCP/IPスタック処理で7つの機能すべてを処理できるClickArray独自のソフトウェア機能だ。
大規模Webサイト向けの「Array1000」 |
Array1000とArray500は、PCベースのハードウェアにBSD系のUNIXを採用し、低価格化を図っている。Array1000は、500Mpbs、同時接続数25万〜100万、500新規RSAセッション500/秒を実現。なお、同社独自技術の採用により、32台を同時接続することで、最大トラフィック16Gbps、同時接続数3200万を実現している。Array500は、50Mbps、同時接続数5000〜2万、200新規RSAセッション/秒を実現している(1台当たり)。また、日本市場への投入に当たり、iモードの携帯電話からWebサーバにアクセスする際に必要な機能(パーシスタンス機能)を追加している。
両製品は、チャネルパートナーを通じて販売される。今回同社のパートナーとなったのは、日立システムアンドサービス、丸紅ソリューション、それにソリトンシステムズの3社。
ClickArrayは、アルテオン(現ノーテル)、シスコ、IBM、ルーセントをスピンアウトしたエンジニアが設立した、次世代Webソリューションの開発・販売を行うネットワーク機器ベンダー。なお、同社は秋までに日本法人を立ち上げる予定だ。
同社を設立したCEOのローレンス・ルー氏は、「シスコなど大手を含め、多くのベンダーがこのマーケットに参入しているが、我々のアドバンテージは、一番手であることだ」と、今後の同社の経営に自信を示した。また、同社の製品の性能が他社製品を上回っていることを強調し、一番手の地位は揺るがないことを強調した。
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ClickArray
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