「トップITサービスベンダーは富士通、日立、NEC」とIDC

2001/6/16

 IDC Japanが2000年度国内ITサービスベンダーの売り上げ順位と、同社独自手法によるリーダーシップグリッドを発表した。売上高トップ3は、富士通、日立製作所、NECと日本企業が占めた。

 2000年度国内ITサービス連結売上高ランキングでは、富士通が1兆1538億円でトップに輝いた。2位以下は日立、NEC、日本IBM、NTTデータと続く。

 IDCではITサービス市場をシステム・インテグレーション、ソフト/ハードのサポート・保守、コンサルティングなど11のカテゴリに分け計上している。同社は1位の富士通について、「多大なリソースと広範なサービス範囲を基盤」を高く評価、2位の日立との差は大きいとしている。また、3位のNECについては、社内カンパニー制の導入効果が今後期待されるとしている。

 同社が同時に発表したリーダーシップグリッドとは、市場機会とのアライメント(市場機会獲得能力)とシェア獲得能力から、リーダーシップをとる能力を分析したもの。市場機会とのアライメントとはビジネス機会をつかむ能力のことで、社内人員リソースや提携戦略、サービス内容が市場のニーズにどの程度適合するかから割り出した。シェア獲得能力は、ITサービス戦略への特化・集中度、財務力などの項目から評価した。

 シェア獲得能力では、富士通が首位。3万人の従業員数、売上高が評価された。市場機会とのアライメントでは、日本IBMが首位。eビジネス戦略での早期取り組みやマーケティング能力が評価された。日立、NECについても、上位ポジションに位置しているという。

 同社ITサービス リサーチマネージャー リチャード・イエン氏は、国内ITサービス市場を上位5社とそれ以外の2つのグループに分け、「トップ5とそれ以下のベンダー間には、サービス事業でのシェア獲得能力と市場機会とのアライメントにおいて大きな格差がある」と指摘している。また、提携戦略の重要性を示唆し、戦略的アライアンスの構築が重要な差別化要因となるとしている。

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IDC Japan

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