Linuxサポートを大幅に強化するコンパック
2001/6/29
Tuesday, June 26, 2001, 9:21 AM ET. By Mitch Wagner, Internetweek
米コンパックコンピュータがますますLinuxに重点を置き始めている。同社のこの動きに、少なくとも1人の顧客は、オープンソースOSのLinuxに対して自分が置いてきた距離を見直し始めている。
その顧客であるDanaのVictor Reinz部門で情報技術ディレクターを務めるWarren Smith氏は、「わが社では以前、Linuxの導入を検討したが結局見送った」と語る。Smith氏の勤務するDanaのシステムはコンパック製品を多く導入している。コンパックがLinux対応を強化していることから、DanaもLinuxに前向きに取り組めるとSmith氏は期待を隠さない。
コンパックはTru64 UNIXクラスタリング技術のソースコードを公開する。これにより、Linuxデベロッパーは同OSをさらに信頼性が高くパワフルなものにできるようになる。コンパックはさらに、Linux APIをTru64 UNIXへと移植する作業も進めており、これが完成すればTru64 UNIXでLinuxアプリケーションを動かせるようになる。これらの対策のほかにもコンパックは先週、Linux関連の対策を発表しており、コンパックユーザーは安心してLinuxをコンパックサーバに導入できるようになる。
「われわれは、ハードウェアプラットフォームに密接に結合されたUNIXの方がパフォーマンスの面で優れていると感じていた。ミッションクリティカルなハードウェアにサポートがあることはわれわれにとって重要なことだ。今では、Tru64で動かすLinuxについてある程度コンパックを信用できるようになっている」（Smith氏）
Smith氏によると、車やトラックのエンジンの部品を製造するVictor Reinz部門では、Windowsが動作するコンパック ProLiantサーバのほかに、Tru64 UNIXが動作するAlphaServerも利用しているという。
コンパックはSanta Cruz Operation（SCO）のUNIXWare用にSCOと共同開発したNonStop Clustersソフトウェアをオープンソースとしてリリースした。Single System Image（SSI）クラスタリングソフトウェアは、複数のサーバで構成されるグループをアプリケーションやネットワーク管理者に対して単一システムのように見せてくれる技術だ。
すでに第1フェーズは提供されており、通信サブシステム（ダウンしたノードを検知する障害メカニズム、キャッシング、そしてトークン管理）などのクラスタ化されたアプリケーションを構築するインフラツールがある。コンパックは来月、残りのSSI技術をオープンソースとして公開する。これには、複数のサーバによるストレージ共有に必要なファイルシステムソフトウェアや、ノードと関連ファンクション間のプロセス管理のロードバランシングなどが含まれる。
この動きは、コンパックが現在進めている戦略の中でLinuxが重要な位置を占めることを強調している。2000年に出荷されたProLiant PCサーバの約11％はLinuxで運用されているという。IDCによれば、コンパックのPCサーバは2001年第1四半期に出荷されたLinuxベースサーバの出荷台数の22％を占めるという。これは、昨年の売上高によるマーケットシェアの31％を握っているもので、いずれの数字も業界最高のものだ。
コンパックはさらに、「Beowulf」クラスタ向けのコンサルティングサービスの立ち上げも計画している。「Beowulf」は、PCサーバを接続してスーパーコンピュータのように機能できるようデザインされたクラスタリング技術だ。
調査会社Aberdeen Groupのアナリスト Bill Claybrook氏によると、コンパックはかなり以前からLinuxを大々的に支持していたが、これは大半の人には知られていない事実だという。
「コンパックのLinux戦略で重要なことは、明確な戦略があるということだ。これまではあまり知られていなかったようだが、コンパックはどのベンダよりも多くのLinuxサーバを販売している。ただ、IBMをはじめとしたベンダ各社のように、自社のLinux戦略を声高に話していなかっただけだ」（Claybrook氏）
[英文記事]
Compaq Boosts
Support For Linux
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コンパックコンピュータ
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