各ベンダとの相互運用性を公開し、業界をリードするEMC

2001/7/13

 米EMCは現地時間7月11日、同社がこれまで検証してきた各社のストレージとの相互運用性についての技術文書「相互運用性サポート・マトリックス(Interoperability Support Matrix」を公開したと発表した。

 相互運用性サポート・マトリックスは、EMCがこれまで相互運用・接続性を検証してきた数千にもおよぶベンダ各社の製品や、技術との組み合わせについて詳述した技術文書。同技術文書は、EMCのWebサイト(http://www.emc.com/)からPDF文書の形で入手できる。ストレージを導入したい企業は、この技術文書によって、EMC製品と各ベンダのストレージとの相互運用による検証済み情報を簡単に参照できるようになる。

 ストレージでは、特にSAN(Storage Area Network)の分野において標準化の遅れやベンダ各社独自の取り組みにより、ベンダ各社のストレージ間の相互運用性の低さが指摘されていた。ようやく最近になってベンダ同士が相互運用性を検証する提携などの発表が続いたが、SANの相互運用性が解決されたわけではない。ストレージへの投資は年々増大する一方だが、こうした相互運用性の問題がネックとなり、SANの一層の普及に懐疑的な見方もある。

 しかし、今回のEMCの技術文書公開をきっかけに、今後各ベンダが製品や技術を改善し、相互運用性が改善されていけば、今後SANの普及もより早まるかもしれない。

 なお、EMC ジャパンでも「相互運用性サポート・マトリックス」を日本語化して公開する予定はあるが、公開時期などは未定という。さらに、日本でも相互運用を検証するラボを立ち上げる計画がある。最終的にはそれが実現した段階で、日本独自に検証した製品も公開していきたいとしている。

(編集局 大内隆良)

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EMCの発表資料(英文)

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