OMGジャパンがユーザーグループを設立へ
2001/10/10
ソフトウェア標準化の国際団体 オブジェクト・マネジメント・グループ(OMG)の日本代表であるOMGジャパンは、独自にユーザー会を設立することになった。CORBAなどOMGの策定した標準技術の利用情報の共有などを目的としているが、名称は未定。今年中の設立を目指す。
10月9日、OMGジャパンは都内でキック・オフ・ミーティングを行い、ユーザーグループ(仮名称はOMG Open Techonology Users Forum Japan:OTUF-J)設立案の概要を明らかにした。説明を行った同団体 代表の鎌田博樹氏は、その背景について、「ユーザーの視点からの標準技術や実装、接続性などの情報のニーズにこたえるもの」という。
同団体が提案した試案では、グループの活動趣旨を、「ユーザーの視点でOMG標準ベースの製品やオープンソースのコンポーネント、およびその利用技術を支援する」としている。「OMGの策定した標準技術の実装は10年以上の実績を持ち、それらの標準をベースとした再利用可能なコンポーネント・ソフトウェアも登場している。だが、実装や接続性に関する情報は少なく、これらの情報を求めるユーザーは多かった」と鎌田氏はその背景を語る。「ユーザーの声にこたえられるのはユーザー」(鎌田氏)、そこでユーザーを主体としたグループ結成という案が出たという。
参加は個人参加とし、会員は年間1〜2万円程度の会費を支払う。退会は自由。当面は、ユーザー企業、ベンダなどの開発者に参加を呼びかける。構成組織は、CORBA部会、MDA(UML)部会、事務局でスタートする。活動としては、普及支援(製品・実装カタログ作成などのオープンソース・ライブラリの運営)、メーリングリストやBBS、定例ミーティングでの情報交換、実験評価などを挙げている。
設立されたユーザー会は日本を中心に活動するが、世界展開も視野にある。実際、CORBAの実装製品は世界で100を上回り、ユーザーは数万人規模、UMLのユーザーは数十万人だが、日本におけるCORBAの実装は10%程度を占めるにとどまっているという。
OMGジャパンでは、これらの試案およびこのキック・オフ・ミーティングの議事録をWebサイトに公開し、意見を募る。そして11月にダブリンで開催される定例会であるOMG TCミーティングにて発表し、12月上旬に設立を目指す。
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OMGジャパンの発表資料
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