いよいよ米で発売開始のXP、アナリストの予測は?
2001/10/27
「Windows XP」が米国時間10月25日、米国で発売となった。マイクロソフトの新しいOSであるWindows XPは、同社の将来を左右する重要な製品。同社では、大掛かりなキャンペーンやプロモーションを行い、市場の盛り上げを図ってきた。だが、9月11日のテロ多発事件の後、景気の落ち込みが鮮明になり、消費者心理の冷え込みが指摘される米国経済で、同製品がPCの売り上げに貢献することは難しいようだ。マイクロソフトは発表の日、全米62都市、世界50カ国以上で大々的なローンチイベントを行った。メイン会場となったニューヨークでは、会長兼チーフ・ソフトウェア・アーキテクト ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏が、ルディ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)ニューヨーク市長、インテル 社長兼CEO クレイグ・バレット(Craig Barett)氏らを招き、タイムズスクエアにおいてスピーチやパネルディスカッションを行った。
だが、同社の思惑とおりにビジネスは進まないかもしれない。米ガートナーは10月25日、Windows XPに関するレポートを発表した。それによると、同製品の発表は期待されていたほどのPC売上台数の上昇をもたらさないという。また、企業ユースでは、「Windows 2000 Professional」が2002年もリードし、XPの導入はなかなか進まないとした。その原因として、アップグレードの必要性がないとする企業が多いことを挙げている。
ガートナーでは、機能的利点からMS-DOSベースのWindows 9xではなく、Windows NTベースのWindows XPおよび2000の導入を推奨しながらも、2000からXPへのアップグレードに関しては、ROI(投資資本利益率)が期待できないとの見解を示している。
ちなみに、2001年第4四半期の世界PC市場は前年同期比13.2%減少し、2001年全体では前年比6.6%減少することが見込まれている。
Windows XP 日本語版は11月16日に発売予定である(「MS、Windows XPの推定価格とパッケージ体系を明らかに」参照)。
[関連リンク]
Windows
XP製品紹介
米ガートナー
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