MSなど3社、Webホスティング事業者を支援

2001/11/27

 デルコンピュータ、ネットベイン、マイクロソフトの3社は11月27日、WindowsベースのWebサーバホスティングを行う事業者への支援プログラムを発表した。

 今回3社が発表したのは、Webアプライアンスサーバを利用した専有型Webサーバの提供とそのマネジメントサービスの提供。これにより、ホスティング事業者はインフラレベルのシステム運用・管理業務の負荷が軽減され、高付加価値のサービスをユーザーに提供するという本来の業務に専念できるという。

 このプログラムで、デルはWebホスティング専用のハードウェアの提供とエンドユーザーに向けてのマーケティング支援、マイクロソフトはホスティング用ソフトウェアの提供とエンドユーザーに向けてのマーケティング支援、ネットベインはサーバマネジメントサービスを提供する。

 デルが今回、このプログラム向けに提供するのは、「PowerApp.web 120」という1UのWebアプライアンスサーバ。スペックは、Pentium III/1GHz、メモリ128Mbytes、HDD18Gbytesを搭載し、ネットワークポート(10/100BASE-T)×2を装備し、ホットプラグHDD、ヘッドレスオペレーション(キーボードやマウス、ディスプレイを接続しない状態でのセットアップや運用)などの機能を持つ。

 このハードウェアに、Windows 2000 Advanced ServerをベースにServer Appliance Kitでアプライアンス専用のWindows Powered OS、ドライバ、IIS5などが搭載され、開梱後ネットワークポートの接続のほか、20分程度の作業で稼働可能となる。同製品は、KickStart Admin Toolsにより、WebブラウザからリモートでWebサーバの設定、管理を行うことができる。

 ネットベインが提供するマネジメントサービスは、サーバの初期設定、インターネット経由での1日24時間体制でのサービス監視、OSやアプリケーション、ハードウェアの監視、セキュリティホールへの迅速なパッチインストール、障害の切り分けなど。ネットベインでは、「今回は出荷の段階からあらかじめパッケージ化できたため、良質なサービスを安価で提供できる」としている。

マイクロソフト エンタープライズ・パートナー事業部NSP営業本部 杉山昇本部長

 マイクロソフトのエンタープライズ・パートナー事業部NSP営業本部の杉山昇本部長は記者会見の席で、「弊社の大きな柱である.NETの普及に関して、Webホスティングは大きな基盤であると考えている。今回の支援プログラムにより、ホスティング事業者は安定した環境と高い付加価値をつけたサービス提供に集中できる」と語った。また、「今回の提携はソリューションの第1弾。今後まだ具体化しているわけではないが、グループウェア、ストリーミング、業界特化型のソリューションの提供も検討している」と述べた。

 なお、ホスティング業者が実際にサーバをコロケーションしたり、ネットワークインフラを提供する役割に関して、iDC事業者であるMCIワールドコム・ジャパンとケーブル・アンド・ワイヤレスIDCの2社がこのプログラムへの参画を表明している。ホスティング業者側から同プログラムに問い合わせる場合は、この2社が窓口となる。

[関連リンク]
デルコンピュータの発表資料
ネットベイン
マイクロソフトの発表資料
MCIワールドコム
ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC

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