VoIP普及のシナリオを描くビラータ
2001/12/4
「Magnesium DSP」(左)と「Helium」 |
Azurite VoIP チップセットは、同社の通信用プロセッサ「Helium」と、音声処理用プロセッサ「Magnesium DSP」を統合したもの。同社では、両プロセッサにVoIPを実装することにより、通常12〜18カ月かかるVoIP製品の開発を3〜6カ月に短縮できるとしている。エンタープライズレベルから家庭用ルータまで、広範囲な製品に対応し、DSL、ワイヤレスなどのリファレンス・デザインも提供される。また、QoS設計に関しては、必要に応じ音声を優先させる、パケット・ロスに対応する特許申請中技術を採用するなど、柔軟なサポートを実現するという。
ディビッド・ウォング氏 「DSLを介したVoIPの提供が注力分野」 |
ビラータは、特にDSL市場を中心に通信プロセッサを提供しており、実装ベースでは1000万台の出荷実績を持つ。日本のDSL関連では、NTTグループ、Yahoo! BBで採用されているという。統合ソフトウェアISOSを特徴としており、メリットとして、ソースコードの提供により、同一アーキテクチャで複数市場に対して製品開発が可能であること、コスト削減などのメリットをあげる。
この日説明を行った、米ビラータ 副社長 ボイス・テクノロジー担当 ディビッド・ウォング(David Wong)氏はVoIPの市場を「人対マシンより、人対人のコミュニケーションに投資をするという調査結果がある」と言い、ストリーミングなどのリッチ・メディア市場より大きいとした。普及に関しては、「(VoIPは)ファックス同様、浸透に時間を要する」としながらも、「マイクロソフトの「Windows XP」でのサポート、3G(第3世代)のワイヤレス機器でのサポートなど、下地は揃いつつある」とウォング氏。今後の課題はQoSとし、「安定したサービスを一般ユーザに提供することが求められている」と語った。
同社は先日、DSLチップメーカーのグローベスパンとの合併を発表、2001年末には合併を完了し、社名を「Globespan Virata」に改め、新たなスタートを切ることになっている。
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