バーン、BtoBコラボレーションの基盤となる2製品を発表

2001/12/6

 バーン ジャパンは、同社のBtoBコラボレーションスイート製品群である“iBaan”の中核となる2つの製品、「iBaanERP5.0c日本語版」と「iBaan OpenWorld v2.2」を発表した。

 iBaanERP5.0cは、製造業向けのERPアプリケーション。このバージョンではインテグレーション能力を装備し、他社ERPソフトやPDM(製品データ管理)ソフト、レガシーシステムとトランザクションデータの交換が容易に行える。また、WebTopの搭載により、DHTMLベースでのゼロクライアントの利用環境を実現。エンドユーザー側のクライアントにはWebブラウザのみインストールされていれば、iBaanERP5.0cへのアクセスが可能で、ユーザーに応じてWebブラウザに表示される画面をカスタマイズすることもできる。

 このほか、正味変更サーバで複数オーダーの整合性を取って計画を実行する機能、PMC(Product Maintenance Control)によりプログラム修正パッチをスムーズに導入する機能、Crystal Enterpriseとの連携機能、オーダーをグループ化するなどのスケジューラとの連携機能などを搭載する。

 同製品は以下のアプリケーションから構成される。 

戦略 エンタープライズモデラ ワークフロー 企業計画 業績情報管理
基幹業務 オーダー管理 製造 倉庫管理 財務管理
サービス プロジェクト コンフィグレータ 品質管理
中央請求
共通業務 共通情報 通貨初期化 電子商取引
IT環境 接続性 交換 ERPツール
オフィスインテグレーション VRC
関連アプリケーション Enterprise Business Model
WebTop
Crystal Enterprise(クリスタルディシジョンズ

 一方、iBaan OpenWorldは、企業内/外のシステム同士を統合するEAI(Enterprise Application Integration)製品。iBaanERP5.0cほかのiBaan製品群のインテグレーション機能の基盤になる。企業内および企業間のシステム統合を、メッセージレベルではなくトランザクションレベルで連携させることができ、業務オリエンテッドなインテグレーションを可能とする。ロジック開発でもオブジェクト性を高めており、既存のロジックの再利用も可能となっている。

 同製品は、5つの製品から構成される。

iBaan OpenWorld Broker
 アプリケーション同士を統合するプラットフォームで、ミドルウェアと連携しBtoBサーバやハブサーバとして機能する

iBaan OpenWorld Adapter
 各種アプリケーションおよびOpenWorkd Gatewayと接続するためのインターフェイス機能を提供するインターフェイスプログラム。テンプレート開発により、各種システムとの連携が可能となる

iBaan OpenWorld Studio
 Windowsベースの開発環境で、iBaan OpenWorld Adapter対応のBOI(Business Object Interface)やOpenWorldを利用する業務アプリケーション用の変換スクリプトの開発を行う

iBaan OpenWorld Gateway
 BOIとXMLの動的なアクセスを提供し、Webベースのアプリケーションおよびデータの統合を可能にするコンポーネント

iBaan OpenWorld Domains
 機能分野別にトランザクション定義されたBOIのライブラリ 

経営企画室 岡田行秀室長

 バーン ジャパン 経営企画室の岡田行秀室長は、都内で開かれた会見で、「今後、コラボレーションがトレンドになるが、どのレベルでコラボレーションするかが重要。iBaan製品群は戦略的パートナー企業とビジネス・プロセスを共有するコア・バリューチェーンの構築を支援するもの」とし、「伝統的なサプライチェーンを超えたコラボレーティブ・バリューチェーンでは、マニュファクチャとサプライヤがリアルタイムにオーダー情報などを共有することで、生産計画だけでなく利益の確定ができるなど、サプライヤにも導入効果が大きい」とWin-Winモデルが実現できることを強調した。また、iBaan製品群に関して、今後2002年後半までに、SCM、CRM、PLM、コラボレーション、ポータルなどの製品を日本向けに投入する計画であると述べた。

 iBaanERP5.0cは、2002年3月から販売開始の予定、iBaan OpenWorldは2002年12月から販売開始される。

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バーン ジャパン

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