NTTらが、光コマースサービス実現に向けた研究開始
2002/2/21
NTT、日立製作所、松下電器産業の3社は、光ネットワークの超高速/広帯域の特性を生かしたネット家電向けの次世代eコマースサービス「HIKARIコマースサービス」の実現を目指す共同研究を2月から開始する。共同研究期間は8カ月の予定。
NTT取締役第3部門長 鈴木滋彦氏 |
今回の共同研究は、2001年7月よりNTTが行っている光ネットワークを基盤とした「光マーケットクリエーション」の一環であり、便利/快適/安価を目指したコマースサービスの提供を目指している。NTT取締役第3部門長 鈴木滋彦氏は、「ネット家電向けの次世代eコマースサービスとして、3社の技術を連携させることにより、光環境の高速性を生かした端末/ネットワーク/サーバが相互の能力を補完するための“コマース向けHIKARIサービス基盤”を実現させる必要がある」と将来に向けた技術の重要性を強調した。
なお、“コマース向けHIKARIサ−ビス基盤”とは、光/無線を融合し、安全に情報を流通させ、映像などの快適なやりとりを保証する情報流通プラットフォーム/ネット家電/ビジュアル商空間管理技術などを垂直的/有機的に統合したものをいう。
3社のそれぞれの取り組みは、次のような分野を想定している。
- NTTは、一般ユーザーへ「Visual Shopping環境」とビジネスユーザーへの「Visual Showcase 環境」を提供。「Visual Shopping環境」とは、家庭内のネット家電を使いウインドウショッピングや店舗/企業の枠を超えた商品比較、購入/支払いなどのサービスを提供することをいう。「Visual Showcase 環境」とは、カタログ登録ツールや商品登録/陳列ツールを提供し、多彩なレイアウトが簡単にできるネット上での店舗運営をサポートすることなどをいう。
- 日立製作所は、光サービスによる映像コンテンツ配信性能を大幅に向上させるネットワークサーバシステムや、サービス品質保証などの技術開発を担当する。
- 松下電器産業は、PCのみならず、簡単に光コマースサービスが利用できるデジタルテレビを核とするネット家電技術を提供する。
3社はさらに、ネット家電などの端末/ネットワークサーバを、光ネットワークを介してインタラクティブに連携させるプロトコルの研究も共同で進める。
研究するプロトコルの扱いについて鈴木氏は、「開発されたプロトコルの仕様は、家電メーカーやサーバベンダなどに公開するとともに、その有効性を理解してもらうためデファクトアーキテクチャとしてコンソーシアムなどに発表したい」という。この最初の研究成果となるプロトコル仕様については、今年4月にも公開し、ビジネスパートナーも広く募集する予定だという。
[関連リンク]
NTTの発表資料
日立製作所の発表資料
松下電器産業の発表資料
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