“本命は光”――NTT東、専用コンテンツ実験配信へ
2001/9/14
東日本電信電話(NTT東日本)は9月13日、インテル、日本ヒューレット・パッカードと共同で、光ファイバ向けコンテンツ配信実験を行うと発表した。
「世界初のビジネスモデルが出てくるだろう」と期待を寄せる3社の社長 (左から日本HP 寺澤正雄社長、NTT東日本 井上社長、インテル ジョン・アントン社長) |
この実験は、同社が今年8月に提供を開始した光ファイバ・ネットワークサービス「B・フレッツ」のユーザーを対象とし、9月14日開始を予定している。実験の期間は6カ月程度。
NTT東日本 代表取締役社長 井上秀一氏は、「ブロードバンドの普及は、政府も『e-Japan構想』で掲げているほど日本にとって重要な課題。そして、(ブロードバンド・ネットワークの種類はいくつかあるが)本命は光(ファイバ)だ」と語る。このところ、xDSL市場では高速化・低価格化が進んでいるが、同社も先月末に「フレッツ・ADSL」の値下げを発表したばかり。だが、「普及には(高速化・低価格化だけではなく)コンテンツの充実も不可欠」と井上社長は言い、今回の実験の背景とした。
実験では、MPEG‐2形式を用い6Mbpsでのコンテンツの配信を行う。「品質としては、ケーブルテレビ並み」(インテル 通信技術本部長 高橋恒雄氏)。同時に、コンテンツ視聴状況のデータの収集や分析を行うほか、3社はそれぞれ『FTTHショーケース』を設置する。これにより、広帯域、双方向通信に適したアプリケーション、サーバの負荷など技術面の検証を行い、配信システム構築技術の確立、ネットワークなど環境の最適化などの成果を得られるとしている。
地域IP網はNTT東日本が、サーバやストレージなどのハードウェアと分析ソフトウェア「IUM(Internet Usage Manager)」は日本HPが、配信するコンテンツはインテルが提供する。提供されるコンテンツは現時点で、オルカビジョンの「akibaTV.com」「parco.tv」、スクウェアの「ファイナルファンタジー」など5つのタイトルが決定している。
「B・フレッツ」の現在の提供エリアは東京都千代田区など7区だが、11月には東京23区と多摩エリア、来年1月には首都圏と政令指定都市に拡大する予定という。また、サービスの種類も、11月より新たに法人向けプランを提供することになっている。NTT東日本によれば、最終的には6000人規模のユーザーに実験を提供することを見込んでいるという。
[関連リンク]
NTT東日本の発表資料
インテルの発表資料
日本ヒューレット・パッカード
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