世界・米国のPC市場は、デルの一強時代が続く
2002/4/24
世界的な不況などから、マイナス成長が続いていたPCの出荷台数だが、ここにきて、世界・全米市場では、多少薄日が差してきたようだ。
ガートナー ジャパン データクエスト部門は、世界と米国におけるPCの2002年第1四半期(2002年1〜3月期)における出荷台数の速報値(暫定値)を発表した。それによると、世界全体の出荷台数は3270万台で前年同期から横ばい、米国市場では1110万台で2.3%の微増となった。PCの出荷台数は、世界市場で2001年第2四半期から、米国市場では2001年第1四半期からマイナス成長を続けてきた。
しかし、ガートナー ジャパンによると、まだまだ安心はできないようだ。世界・米国市場とも、改善傾向を示しているものの、依然として不振の状況には変わらないとしている。特に大企業セグメントでの成長率が回復したという確証がほとんどないため、今後の見通しは不確定要素に満ち、楽観視できないという。ただし、その中でも伸びが目立つのは、ノートPCだという。ノートPCはさらに、直販ではなく店頭購入する傾向があるという。今後の動向によっては、直販ベンダがその対応を迫られることがあるかもしれない。
ベンダ別の成長では、相変わらずデル・コンピュータの強さが目立つ。世界・米国市場ともマーケットシェア1位だが、2位以下との差を広げつつある。デルは世界市場で13.7%、米国市場で16.2%の成長率なのに対して、ほかの多くのベンダは、微増またはマイナス成長を続けている。そのため、シェア2位以下との差は広がるばかり。米国市場では、2位のコンパック・コンピュータと3位のヒューレット・パッカードのシェアを合わせたシェアよりもデルのシェアの方が大きく、今後コンパックとHPが合併したとしても、シェア1位はデルのままになりそうだ。
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2002年第1四半期 世界のPC市場でのベンダ別出荷台数(ガートナー データクエスト調査による)。単位は1000台 |
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2002年第1四半期 米国のPC市場でのベンダ別出荷台数(ガートナー データクエスト調査による)。単位は1000台 |
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ガートナー
ジャパンの発表資料
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