日立、ストレージで世界征服へ向け米国ベンダを買収

2002/6/18

 日立製作所は6月17日、ストレージ管理ソフトウェアベンダの米コムストック・システムズを2000万ドルで買収することを発表した。ストレージ戦略を世界レベルで進めている日立は、今回の買収で管理ソフトウェア部門の強化を図る。買収後の社名は「日立ストレージソフトウェアインコーポレーテッド(仮称)」で、同社の海外での開発拠点となる。

 日立が買収した米コムストックは1999年創業のストレージ管理ソフトウェア・ベンダ。NASの管理ソフトウェア「NAS Management」やストレージリソース管理ソフトウェア「Enterprise SRM」などを提供しており、日立のシステム管理ソフトウェア「JP1」との整合性も高いという。日立は今後、新会社を米国における重要な開発拠点と位置付け、成長市場であるストレージ管理ソフトウェアの分野を強化していく。

 新会社はコムストックの経営陣や従業員のほか、日立の米国の拠点である日立データシステムズも経営に参画して展開する。製品は全世界で販売し、5年後に4000万ドルの売り上げを目指す。

 日立は5月、ストレージ戦略におけるコンセプト「True North」を発表するなど、ストレージをコア事業と位置付け積極的な展開を図っている。今回の買収はその一環で、今後も買収や提携などを行い同分野を強化していくという。

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日立製作所の発表資料

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