アイオメガが「低価格で高機能」を掲げNAS市場に参入
2002/7/31
RAID5構成に対応した低価格NAS製品「P Series」 |
アイオメガは7月30日、同社としては初となるNAS(Network Attached Storage)製品「A Series」「P Series」の計7機種を発表した。NASは標準でファイル・システムを装備したストレージ製品で、イーサネットなどのネットワークに接続することにより、すぐに使用できるというメリットがある。サーバ直結型のストレージ(Direct Attached Storage:「DAS」などと呼ばれる)に比べ、サーバを用意したり、各種設定を行う手間がかからない手軽さが好評を博している。同社は、ZipドライブやCD-R/RW、携帯型HDDなどのコンシューマ向けストレージでは一定のブランドを築いているが、今回のNAS製品群の発表では、初の企業向けリリースとなる。SOHOや中小企業、大企業における部門レベルでの導入を想定して、どのような製品ラインを提供していくのだろうか。
今回発表されたラインアップは、エントリ向けの「A Series」と企業のバックエンド・システム向けの「P Series」の2種類。A Seriesの「A300u」は、10/100BASE-Tのネットワーク・インターフェイスを持つ、1Uラック・サイズの筐体のNAS装置。40GBのHDDを3基搭載し、RAID5の構成をとることが可能である。
P Seriesは、UNIXベース(P4xxu)とWindowsベース(P4xxm)のいずれかのOSを採用しているかと、搭載するHDD容量に応じて6機種がラインアップされている。どちらのOSベースのモデルでも、ホット・スワップ機能のサポートとネットワーク・ポートの二重化が行われており、信頼性の向上が図られている。UNIXベースのP4xxuシリーズでは、ギガビット・イーサネットのサポートのほか(P400uを除く)、スペア・ドライブの搭載による障害時の自動復旧機能など、さらなる高機能化も図られている。また、P405m/P410mの2モデルではUltra-160 SCSIポートも備えており、テープ装置などのバックアップ・デバイスを直結することもできる。
*1P
SeriesのHDDは4基構成
*2アイオメガダイレクト価格 |
今回発表された製品群は、低価格にもかかわらずRAID5のサポートやスペア・ドライブによる自動復旧機能を搭載するなど、機能の高さがセールス・ポイントとなっている。NAS市場では、10万円を切るようなコンシューマ向けの低価格モデルか、SANとの統合をにらんだようなハイエンド・モデルかの二極化が進みつつあるのがトレンドだ。その中で、「低価格ながらハイエンド・モデルが持つ機能を提供する」コンセプトを掲げた同製品は、ユーザーの需要を喚起して、新しい市場を形成することができるだろうか。
(編集局 鈴木淳也)
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